駐車場が「コインパーキング」のコンビニで買い物したところ、レジが行列で「無料時間」が過ぎてしまいました。遅れたのがお店の都合だとしても「駐車場代」は払わなければなりませんか…?
お店側で「無料に使用できる時間制限」を設けており、その時間が過ぎてしまった場合は自分の都合でなかったとしても請求される可能性はあるのでしょうか。例えば、レジが予想以上に混んでおり時間に間に合わなかったときなどが想定されます。
本記事では、コンビニ店舗の駐車場をコインパーキング化する背景や、駐車場を利用した時の料金について解説します。
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目次
店舗の駐車場を「コインパーキング化」する経営スタイルが登場
コンビニ店舗の駐車場をコインパーキング化する経営スタイルが登場した背景には、迷惑駐車や放置駐車を防ぐためや、駐車場収益を得るためなどの目的があります。駐車場が無料だと長時間駐車や、駐車のみが目的で店舗を利用しないなどのマナー違反が発生しやすくなり、店舗の経営に支障が出る場合もあるでしょう。
また、コインパーキング化することで、駐車場だけを利用する人からも一定の収益を得ることができます。このような店舗では、利用客は規定時間内であれば無料になったり、割引サービスを受けられたりするケースが多いようです。
駐車場を利用すると利用規約に同意したことになり支払い義務が生じる
コンビニ店舗に併設されている駐車場では、街中でよく見かける他のコインパーキングと同様に、利用者は掲示されている料金体系に従い駐車料金を支払わなければなりません。
掲示板には料金体系の他にも利用規約が掲載されており、駐車場を利用するとこれに同意したことになり、理由を問わず支払い義務が生じることがほとんどでしょう。実際に利用規約を細かく読む人はあまりいないかもしれませんが、店舗利用者は最初の15分は無料、以後30分ごとに300円などといった料金体系を読む人は多いのではないでしょうか。
また、駐車料金を支払わず不正に出庫した場合は、威力業務妨害罪に問われる可能性があるため注意が必要です。刑法234条と233条では、刑法威力業務妨害罪の罰則(法定刑)は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金と定められています。
「無料時間」を過ぎたら理由を問わず駐車料金を支払わなければならない可能性が高い
原則として、掲示されている無料時間を過ぎた場合は、理由を問わず駐車料金の支払い義務を負わなければならない可能性が高いです。これは、お店が混雑していることで会計に時間がかかり、意図せず無料時間を過ぎてしまった場合でも適用されます。
不正に駐車したと見なされると威力業務妨害罪に問われて「違約金」を請求される可能性もあるので十分注意が必要です。時間や料金体系にまつわるトラブルも増えているので、利用する際は案内の看板をよく見て「どれくらいの時間が無料なのか」を確認したほうがいいでしょう。
まとめ
コンビニ店舗に併設されているコインパーキングは、その店舗ではなく、別の管理会社が管理していることが多いようです。
そのためコンビニとしては、管理やメンテナンスなどに時間を割くことがないうえに、利用者とのトラブルを減らす効果が期待できることから、コンビニでも積極的に採用されつつあります。コインパーキングを利用する上で駐車料金を払うことに抵抗がある場合は、混雑しない時間帯を選んで来店するなど工夫が必要でしょう。
出典
デジタル庁 e-GOV 法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十三条、第二百三十四条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
