人気の飲食店を予約していたが、「電車遅延」の影響で行けず…。「キャンセル料」を請求されたけど、払わないといけない?

配信日: 2025.04.21 更新日: 2025.09.26
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人気の飲食店を予約していたが、「電車遅延」の影響で行けず…。「キャンセル料」を請求されたけど、払わないといけない?
飲食店の予約を忘れていたり、トラブルで店舗に行けなくなったりと、さまざまな理由から予約をキャンセルせざるを得ない状況になることもあるでしょう。多くの場合、飲食店側に連絡しておくことで到着時間を調節してもらうなどの対応が望ましいでしょう。
 
しかし、こういった状況になっても飲食店側に連絡を入れず「無断キャンセル」をする人もいるようです。「無断キャンセル」が横行すると、飲食店側だけでなく消費者側にとっても損になってしまうことが懸念されます。
 
当記事では、飲食店における無断キャンセルについて解説します。
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飲食店の「無断キャンセル」は予約全体の「1%」で「2000億円」の経済損失ともいわれている

飲食店の無断キャンセルは、意外と多いようです。
 
経済産業省が公開している「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」によると、飲食店の予約をしていたものの当日になっても連絡なく来店しない、いわゆる「無断キャンセル」は、飲食店の予約全体の1%弱を占めるようです。
 
また、無断キャンセルが飲食業界全体に与えている損害は、年間で2000億円ともいわれており、本問題の解決は重要な問題であることが分かります。
 

予約をキャンセルした場合は「キャンセル料」を請求される可能性がある

予約を取り消した場合、キャンセル料が発生する場合があります。
 
経済産業省が公開した「飲食店における無断キャンセル対策レポート」によると「顧客側が飲食店側に対して何らかの損害を与えたのであれば、債務不履行や不法行為に該当する可能性がある。どちらに該当する場合でも飲食店側は顧客側に対して損害賠償を請求することが可能であると考えられる」と明記しています。
 
つまり、予約方法が何であっても「内容が確定していればその時点で契約は成立する」と考えられるようです。「ネット予約」はもちろんのこと「口頭のみの電話予約」であっても、契約は成立することがあるため注意が必要です。
 

「飲食店のキャンセル料」の平均支払額は「9900.9円」

消費者庁消費者制度課が公表している「キャンセル料に関する消費者の意識調査 報告書」によると、飲食店の予約(コース料理付き・席のみも含む)における、キャンセル料の支払い額(平均)は9900.9 円とされています。
 
ちなみに、キャンセル料の支払い額の平均が最も高いのは「不動産(マンション・アパート・駐車場等)の賃貸借契約」(5万9600.0 円)で、次いで「エステティック・美容医療」(5万6350.0 円)、「ツアー旅行(日帰り・宿泊ありのいずれの場合も含む)」(2万7184.6 円)の順となっています。
 

「外的要因」で「キャンセル料」を請求されると不満度が高まる可能性

消費者がキャンセル料の支払いに伴う不満度には、キャンセル理由が大きく関係しています。
 
消費者庁によると「自分自身の都合」や「同伴者や家族の都合」よりも「それ以外の外的要因」が理由であるときに、不満度は高いとされています。
 
この場合におけるそれ以外の外的要因とは「キャンセル料が高額だったから」「返金が一切・ほとんどなかったから」「キャンセル料に関する説明がなかったから」「説明がわかりにくかったから」などが該当します。
 
自分や同伴者、家族の都合によってキャンセルする場合は納得してもらえる傾向があるのに対して、キャンセル料が高額だったり説明が不明瞭だったりすると、キャンセル料への不満が高まるようです。
 

まとめ

飲食店の予約をキャンセルする場合、平均9900円程度のキャンセル料を支払うことになるケースが多いようです。
 
しかし、キャンセルの連絡をせずに放置する「無断キャンセル」は意外と多く、予約全体の1%も占めています。その影響は飲食店側だけでなく、消費者側にもおよびます。つまり「無断キャンセル問題の解決」は双方にとっていい結果をもたらすといえるでしょう。
 
何らかの理由で予約に間に合わない場合は、まず飲食店側に連絡しておくのが安心です。
 

出典

経済産業省 No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポートが発表!
消費者庁 解約料の実態に関する研究会
 キャンセル料に関する消費者の意識調査についての分析書
 「キャンセル料に関する消費者の意識調査」報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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