母子家庭で年収「320万円」。大学受験が近い高校2年生の娘がいるのですが、そもそも「大学」に「進学」させられるでしょうか?

配信日: 2025.04.22 更新日: 2025.09.26
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母子家庭で年収「320万円」。大学受験が近い高校2年生の娘がいるのですが、そもそも「大学」に「進学」させられるでしょうか?
母子家庭で子どもを大学に進学させたい際に、年収320万円で学費を賄えるのか、不安に感じている方もいるでしょう。大学の授業料は、2人暮らしの生活費と合わせると負担が大きくなる可能性があります。
 
そこでこの記事では、年収320万円で進学が可能かどうかを解説します。さらに、奨学金や教育ローンなど、学費を補う制度についても紹介します。進学をあきらめる前に、利用できる支援を確認しておきましょう。
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国公立・私立大学にかかる学費

文部科学省の調べによると、国公立大学と私立大学にかかる学費の平均は表1の通りです。
 
表1

区分 国立大学 公立大学 私立大学
入学料 28万2000円 37万4371円 24万806円
授業料 53万5800円 53万6191円 95万9205円
合計 81万7800円 91万562円 120万11円

※文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」を基に筆者作成
 
大学進学に必要な1年目の学費は、国立大学で81万7800円、公立大学で91万562円、私立大学で120万11円だと分かりました。
 

年収320万円で学費を出せるのか

ここからは、年収320万円で学費を出せるのか、令和7年2月分の家計調査報告を基に見ていきましょう。総務省によると、2人暮らしにおける1ヶ月当たりの支出は、29万511円となっています。年収320万円を月収に換算すれば約26万7000円のため、支出を考慮すると約2万4000円の赤字です。
 
このことから、年収320万円で大学の学費を賄うには、なんらかの対策が必要になると考えられます。具体的な対処方法については、次の章で解説します。
 

大学費用を支払えない場合の3つの対処方法

ここからは、大学費用を払えない場合の3つの対処方法をご紹介します。
 

奨学金制度を利用する

奨学金制度は、学費の支払いが難しい場合に利用できる制度で、経済的な理由で大学進学をあきらめてしまいそうな方などに提供されているようです。奨学金は返済を必要とするものが一般的ですが、給付型の奨学金もあり、授業料と入学料を免除される場合もあるとされています。
 
ただし、制度を利用するためには条件があるため、内容の確認が必要です。
 

教育ローンを利用する

国の教育ローンは350万円を上限として、教育に関する費用を借り入れできる制度を指すようです。一定の要件を満たすと450万円までの借り入れもできるとされています。教育に関するものであれば幅広い用途に使用できるため、入学の準備に役立てられる可能性があります。
 

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を使う

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、20歳未満の子どもがいて配偶者のいない女性や男性、寡婦などに貸し付けされるといわれています。大学は月額14万6000円まで借りられるようです。
 
修学資金は無利子で、親に貸し付ける場合は連帯保証人が不要とされています。子どもに貸し付ける場合は親が連帯保証人となるようです。
 

年収「320万円」で子どもを大学に行かせると家計赤字の可能性もある

大学進学に必要な1年目の学費は、国立大学で81万7800円、公立大学で91万562円、私立大学で120万11円だと分かりました。また、総務省の調べによると、年収320万円で2人暮らしの場合、生活費だけでも赤字になる可能性があります。そのため、大学費用が支払えない場合は、支援を検討するのもよいでしょう。
 
支援の中には奨学金制度や教育ローン、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度などがあります。家庭の状況に合った支援を調べて、大学進学を目指してみるのもよいでしょう。
 

出典

文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移
総務省 家計調査報告-2025年(令和7年)2月分-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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