古くなった「ハイブリッド車」を廃車にしようと思ったら「買い取ってもらえるかもよ」と知人に言われました。本当でしょうか?
そこで今回は、中古車の人気ランキングやハイブリッド車の需要が上昇している理由について解説します。古いハイブリッド車の廃車を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
中古車市場でハイブリッド車が人気を集めている
車の買い取りオークションサービスを提供するUcarPAC株式会社の2023年クルマ買い取り年間ランキングによると、上位5車種のうち4車種がハイブリッド車という結果となっています。買い取りランキングや、5年落ち・10年落ち・20年落ちの買い取り相場は図表1の通りです(2025年4月6日時点)。
図表1
| 順位 | 車種 | 5年落ち (2020年式) |
10年落ち (2015年式) |
20年落ち (2005年式) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | トヨタ アルファード | アルファード | 250万~510万円 | 80万~170万円 | 10万~40万円 |
| アルファード ハイブリッド |
270万~560万円 | 110万~240万円 | 20万~40万円 | ||
| 2 | トヨタ プリウス | 120万~220万円 | 60万~110万円 | 10万~30万円 | |
| 3 | トヨタ ハリアー | ハリアー | 160万~310万円 | 110万~200万円 | 40万~80万円 |
| ハリアー ハイブリッド |
180万~340万円 | 130万~240万円 | 60万~120万円 | ||
| 4 | ホンダ N-BOX | 50万~130万円 | 30万円~60万円 | – ※2011年販売開始のため |
|
| 5 | トヨタ アクア | 70万~160万円 | 30万~80万円 | – ※2011年販売開始のため |
|
※筆者作成
図表1に記載の2位プリウス、5位アクアはハイブリッド車です。1位アルファード、3位ハリアーはそれぞれ「アルファードハイブリッド」「ハリアーハイブリッド」を含んだランキングとなっています。
また、アルファードハイブリッドは10年落ちで110万~240万円ほど、20年落ちでも20万~40万円ほどと、古くなった車でも価格が付けられ、実際に買い取りされていることが分かります。
このようにハイブリッド車は中古車市場でも人気があり、年式が古くても売却できる可能性があるので、すぐに廃車にせず買い取りサービスに相談する方法も1つの手段です。
ハイブリッド車が人気を集めている理由
中古車市場でハイブリッド車が人気を集める理由として、ガソリン価格の高騰が考えられます。資源エネルギー庁の「石油製品価格調査 レギュラーガソリン 1990年(平成2年)8月27日~【週次ファイル】」によると、ガソリン価格の推移は、図表2の通りです。
図表2
| 調査年月日 | ガソリン価格(全国)※1リットルあたり |
|---|---|
| 2005年3月28日 | 117.6円 |
| 2010年3月29日 | 131.3円 |
| 2015年3月30日 | 139.9円 |
| 2020年3月30日 | 136.3円 |
| 2025年3月31日 | 184.9円 |
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価調査 1990年(平成2年)8月27日~【週次ファイル】を基に筆者作成
20年前の2005年3月28日時点では、117.6円だったレギュラーガソリン価格も、2025年3月31日時点で184.9円となり、67.3円上昇しています。燃料代の値上げに伴い、燃費がよいハイブリッド車の需要が高くなったと考えられます。
また、ハイブリッド車の進化に伴いバッテリー性能が向上し、10万キロメートル以上走行しても劣化を最小限に抑制できる車が増えているようです。燃料代をおさえられ、長く乗れる可能性があることで、ハイブリッド車の人気が上昇していると考えられます。
廃車を検討するような古いハイブリッド車でも売却できる可能性がある
UcarPAC株式会社が発表した2023年の中古車買い取りランキングによると、トップ5のうち4車種がハイブリッド車という結果が出ました。さらに、10年落ち・20年落ちといった古いハイブリッド車に最低でも10万円以上の値が付けられ、買い取りされています。
近年、ガソリン価格の上昇に伴い、燃費のよい車の需要が高まっており、古いハイブリッド車でも売却できる可能性があります。古くても、廃車ではなく買い取りの選択肢を設けてみるのもよいでしょう。
出典
UcarPAC株式会社 クルマ買取オークション ユーカーパック、2023年クルマ買取年間ランキングを発表!
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価調査 1990年(平成2年)8月27日~【週次ファイル】
※2025/4/28 記事を一部修正いたしました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
