毎年「ゴールデンウィーク」は家族3人で「広島」の実家に帰省しています。来年「JRの往復割引が廃止される」と聞いたのですが、いくらくらい負担が増えそうですか…?

配信日: 2025.04.30 更新日: 2025.09.26
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毎年「ゴールデンウィーク」は家族3人で「広島」の実家に帰省しています。来年「JRの往復割引が廃止される」と聞いたのですが、いくらくらい負担が増えそうですか…?
「ゴールデンウィーク」といった長期休暇を利用して、実家へ帰省する方も多いのではないでしょうか。帰省の際に電車や新幹線を利用した場合は、往復割引を利用していた方もいらっしゃるでしょう。
 
JRの旅客会社では、往復割引の制度がありましたが、残念ながらこの往復割引は廃止される予定になっているようです。本記事では往復割引の廃止によって、具体的に交通費が変わるのかを詳しく解説します。
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JRの「往復乗車券」は2026年3月で発売終了予定

東日本旅客鉄道株式会社は2024年12月2日に、JRグループが「往復乗車券」及び「連続乗車券」について、2026年3月をめどに発売を終了する予定であることを発表しました。
 
これには、JR各線と連絡会社をまたいで移動できる連絡乗車券も含まれます。往復乗車券は、行き(片道)と帰り(片道)の2回分の運賃を1枚の切符として購入できる乗車券のことで、連続乗車券は、2つ以上の区間を1つの乗車券として発券する特別な乗車券のことです。
 
なお、往復乗車券の発売が終了されるのに伴って、片道601km以上の距離を移動する乗車券を購入する際に、往路・復路両方の運賃に1割引が適用される往復割引の取り扱いも終了する予定です。
 

「往復乗車券」が廃止される背景

「往復乗車券」が廃止される背景にあるのは、交通系ICカードの全国的な普及拡大やインターネット予約システムの普及、それに、「往復乗車券」や「 連続乗車券」の発売枚数の減少などが理由として挙げられます。
 
主要な交通系ICカード(Suica・PASMO・ICOCA・TOICA・manacaなど)については全国相互利用が可能になっており、乗車券を購入する手間が省かれています。
 
また、インターネット予約システムについてはインターネット予約限定の割引があり、通常よりも安く新幹線や特急列車に乗れることで、往復乗車券の必要性が薄れました。
 
往復乗車券と連絡乗車券についても、交通系ICカードやインターネット予約が普及したことで、これらの乗車券の利用は全体の1%未満に減っているとのことです。
 

「往復割引」が廃止されると運賃はいくら高くなる?

例として、東京~広島間を往復するケースを見てみましょう。東京~広島間の距離は894.2kmで、片道で601㎞以上あるため、往復割引の対象となります。同区間の乗車運賃は片道 1万1880円で、これを往復した場合の乗車運賃は2万3760円となります。
 
これに対して往復割引が適用された場合、片道1万1880円の1割引で1万692円となり、端数を切り捨てて1万690円になります。この場合の往復運賃は2万1380円になるため、往復割引が廃止されると、2380円高くなる計算になります。
 

まとめ

毎年のように首都圏から地方に帰省する人にとって、往復割引がなくなるのは痛い出費でしょう。上述した広島に帰省するケースでは、家族3人で帰省すると往復で1万円近い差額となり、無視できない金額です。
 
ただし、各鉄道会社が提供しているインターネット予約システムの中には、席数、区間、日にちなどの一定の制約条件はあるものの、割引を実施しているものもあります。条件が許せばインターネット限定の割引サービスも活用するのがおすすめです。
 

出典

東日本旅客鉄道株式会社 往復乗車券及び連続乗車券の発売終了について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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