放置していたNHK受信料がある場合、あとからまとめて支払うことはできる? 料金はどのくらい?
配信日: 2025.05.10

本記事では、NHK受信料の延滞分の支払方法や放置した場合のデメリットについて解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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NHK受信料とは
NHKは国営放送ではありませんが、国営放送に準じる公共放送です。しかし、税金によって運営することはできず、受信料を徴収することで運営を行っています。NHK受信料は、放送法第64条で「NHKの放送を受信できる装置を持っている人は受信契約を締結する義務がある」と定められています。
受信装置とは、NHKの放送を受信できる機器を指します。ラジオは含まれませんが、TVを受信できるカーナビは受信契約の対象です。
また、受信料に関する条文には罰則規定がないため、受信料を延滞した場合でも罰金等の刑事罰が科されることはありません。しかし、悪質な場合は民事訴訟によって強制執行を受けることもあるので注意しましょう。
NHK受信料の料金と支払えないときの対処法
NHK受信料を支払わずに放置していると、どのような理由があっても未払金扱いになります。これは、契約に基づく支払い義務を果たしていない状態です。
一見、クレジットやキャッシングと同じと思われがちですが、明確な違いがあります。クレジットカードやキャッシングは金銭消費貸借契約に基づいて支払方法が決まっており、未払いは契約違反となるため信用情報に記録されます。一方、NHK受信料の未払いも受信契約違反にあたりますが、信用情報機関への登録はされません。
本章では、NHK受信料の料金体系や、NHK受信料の未払いにはどのように対処したらよいかを解説します。
NHK受信料の料金体系
NHK受信料の料金体系は、以下のとおりです。
◆地上契約(地上のみ)
・2ヶ月払額……2200円
・6ヶ月前払額……6309円
・12ヶ月前払額……1万2276円
◆衛星契約(地上+衛星)
・2ヶ月払額……3900円
・6ヶ月前払額……1万1186円
・12ヶ月前払額……2万1765円
※金額は税込み
上記以外にも、難視聴地域等に対する特別契約もあります。また、支払方法には口座振替、クレジットカード払い、振込用紙等があります。
さらに、家族割引制度によって受信料が半額になるケースがあります。家族割引制度は、同一生計で離れて暮らす家族(単身赴任・学生等)や、別荘・別宅等2契約目以降の受信料が半額になる制度です。ただし、割引元の契約支払や支払方法等の条件があります。
また、ケーブルTV等を経由して受信料を支払う場合は団体一括支払になるため、1ヶ月180円が割引されます。
受信料が支払えないときの対処方法
NHK受信料の未払金は、原則として一括で支払う必要があります。ただし、経済的な事情等がある場合には、NHKの窓口に相談すれば分割で支払えるケースもあります。一括での支払いが難しい場合には、NHKの窓口にすぐに相談しましょう。
長期間延滞している場合、延滞金が発生することがあります。2ヶ月を1期として3期(6ヶ月)分以上延滞すると、延滞した受信料に対して1期あたり2%の延滞金がかかるので注意しましょう。
ちなみに、カードローン等の延滞金は最大年20%で、契約上は1日でも遅れると延滞金が発生します。これに比べると、NHK受信料の延滞金はかなり低い水準といえるでしょう。
NHK受信料の未払いはまとめて支払えるが、延滞金がかかることもあるので注意しよう
NHK受信料の未払金は一括で支払う必要がありますが、事情によってはNHKに相談すると分割で支払えることもあります。
受信料の支払いを長期に延滞すると、受信料以外に延滞金の負担も大きくなります。支払いが滞ったまま放置しておくと、支払える能力があるにも関わらず長期延滞をすると悪質とみなされ、法的な強制執行を受ける可能性もあるので注意しましょう。NHK受信料の支払いに困っている人は、長期に延滞する前に相談するのがおすすめです。
出典
日本放送協会 NHK よくある質問集 【参考】放送法(第64条)
日本放送協会 NHK 放送受信料のご案内
日本放送協会 NHK 放送受信料 家族割引のお手続き
日本放送協会 NHK 日本放送協会放送受信規約
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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