実家の片づけで「古い通帳や年金手帳」が出てきました。使わないと思うのですが処分しても問題ないですか?
配信日: 2025.05.20


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古い通帳にはお金が残っている可能性も
長期間使われていない通帳でも、口座に残高がある場合があります。特に、最後の取引から10年以上経過していると「休眠預金」として扱われることがあります。休眠預金とは、長期間取引がないために金融機関が預金保険機構に移管した預金のことです。
金融庁によると、2019年から毎年1300~1600 億円程度が預金保険機構に移管されています。しかし、休眠預金であっても、預金者や相続人が手続きを行えば引き出すことが可能です。手続きには、本人確認書類や通帳、印鑑などが必要となります。金融機関によって手続き方法が異なるため、まずは該当の金融機関に問い合わせてみましょう。
年金手帳は処分しても大丈夫?
年金手帳は、年金制度に加入した際に交付されるもので、基礎年金番号などが記載されています。現在では、マイナンバー制度の導入により、年金手帳がなくても多くの年金手続きが可能となっていますが、一部手続きでは基礎年金番号が必要な場合があります。
そのため、年金手帳自体は必ずしも必要ではありませんが、基礎年金番号が記載された書類として保管しておくと安心です。もし処分する場合は、個人情報が記載されているため、シュレッダーなどで細かく裁断するなど、情報漏えいに注意して処分しましょう。
通帳や年金手帳を安全に処分する方法
通帳や年金手帳には、氏名、口座番号、基礎年金番号などの個人情報が記載されています。場合によっては住所が記載されていることもあります。そのため、処分する際には情報漏えいを防ぐための対策が必要です。自宅で処分する場合は、以下の手順を参考にしてください。
1.個人情報が記載されている部分を油性ペンで塗りつぶす。
2.シュレッダーで細かく裁断する。シュレッダーがない場合は、はさみで細かく切り刻む。
3.裁断した紙片を新聞紙などで包み、他のごみと混ぜて処分する。
金融機関によっては、通帳の回収や処分を受け付けている場合もありますが、主に繰越時など特定のタイミングに限られることが多いです。処分に不安がある場合は、最寄りの金融機関に事前に相談してみるとよいでしょう。
処分前に確認を
実家の片づけで見つかった古い通帳や年金手帳は、すぐに処分せず、まずは内容を確認することが大切です。通帳には残高が出ている可能性があり、年金手帳には重要な情報が記載されています。処分する際は、個人情報の漏えいを防ぐため、適切な方法で行いましょう。不明な点がある場合は、金融機関や年金事務所に相談することをおすすめします。
出典
金融庁 休眠預金等の活用に関するQ&A(令和6年7月作成)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー