30代の夫は「禁酒」「禁煙」2つとも挫折しました。このままだと「人生の喫煙・飲酒コスト」はどのくらいかかるのでしょうか?
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喫煙の生涯コストは最大1600万円以上に
厚生労働省国民健康・栄養調査によると、現在習慣的に喫煙している人の割合は15.7%で、男性25.6%、女性6.9%です。喫煙の経済的負担は、タバコ代だけでなく、医療費や生産性の低下など多岐にわたります。例えば、1日1箱(20本)を吸う場合、タバコ代だけでも50年間で約730万円に達します。
さらに、喫煙に関連する医療費や生産性の損失を含めると、生涯コストは1000万円を超えるとする試算もあります。
1日1箱(20本)を吸う場合、タバコ代だけでも50年間で約1100万円(1箱600円の場合)に達します。価格が安かった時代を含めて平均すると、約730万円とする試算もあります。タバコの価格には約65%の税金が含まれており、喫煙者は非喫煙者よりも多くの税負担を強いられています。
今後、税率の引き上げや価格の上昇が予想されるため、喫煙による経済的負担はさらに増加する可能性があります。
厚生労働省の「ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査」によると、禁煙治療をした人で継続して禁煙できた人は約5割でした。つまり、2人に1人は禁煙を達成できていることになります。治療が早ければ早いほどこれからのコストを抑えられます。
飲酒の生涯コストは最大2000万円超えも
飲酒にかかる費用も、日々の積み重ねで大きな金額になります。例えば、毎日缶ビール(350ml)を2本、焼酎水割りを1杯飲む場合、1日あたりの費用は約540円。これを1年間続けると約20万円、40年間で約800万円になります。
さらに、外食時の飲酒や高価なお酒を好む場合、飲酒にかかる生涯コストが1000万円を超えることもあり、生活スタイルによっては2000万円に達する可能性もあります。また、過度な飲酒は健康リスクを高め、医療費の増加や労働生産性の低下を招く可能性があります。
健康面でのリスクとその影響
喫煙と飲酒は、それぞれ健康に悪影響を及ぼすことが知られています。喫煙は肺がんや心疾患のリスクを高め、飲酒は肝疾患や高血圧、がんなどのリスクを増加させます。これらの健康リスクは、医療費の増加や労働能力の低下につながり、結果的に経済的な負担を増やす要因となります。
また、健康を損なうことで生活の質が低下し、家族や周囲の人々にも影響を及ぼす可能性があります。健康を維持することは、経済的な面だけでなく、人生全体の充実にも関わってくる重要な要素です。
今からでも遅くない、健康と経済の見直しを
喫煙と飲酒にかかる生涯コストは、合わせて数千万円に達する可能性があります。これらの習慣を見直すことで、経済的な負担を軽減し、健康を維持できます。禁煙や節酒に挑戦することは簡単ではありませんが、家族や専門家のサポートを受けながら取り組むことで、成功の可能性は高まります。
今からでも遅くありません。健康と経済の両面から、生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。将来の自分と家族のために、一歩踏み出すことをおすすめします。
出典
厚生労働省 ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
