ベランダで「菊」を育てていたらビックリ! 実は“罰金300万円”の外来種だった!?「昔は育てても大丈夫だったのに…」注意が必要なケースとは

配信日: 2025.06.07 更新日: 2025.09.26
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ベランダで「菊」を育てていたらビックリ! 実は“罰金300万円”の外来種だった!?「昔は育てても大丈夫だったのに…」注意が必要なケースとは
「ベランダで気軽に栽培している花、実は法律違反かも……」と言われたら、驚くかもしれません。日本では「外来生物法(正式名称:特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」により、特定外来生物の栽培や運搬が厳しく規制されています。
 
本記事では、気が付かず特定外来生物を育てていると発生する罰則について解説していきます。
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外来生物法とは? 法律違反で300万円の罰金って本当?

特定外来生物とは、もともと日本に生息していなかった外来生物のうち、生態系や人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼすものとして、環境省が指定した生物です。現在、植物では19種類が特定外来生物に指定されています。
 
外来生物法では、特定外来生物を許可なく野外に放つ・植える・まくなどした場合、個人は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金と定められています。また、許可なく飼養等をした場合も、個人は1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、法人は5000万円以下の罰金が科されます。
 
外来生物法が施行されたのは2005年6月1日であり、以前は広く園芸用や緑化用として栽培されていた種もあるため、「昔栽培していたから」といって気付かずに育ててしまい、罰則を受けてしまう可能性があります。
 

マンション・団地でよく見られる危険な外来植物

身近な場所にも特定外来生物や、生態系に悪影響を与える植物が存在します。マンションの共用部や個人のベランダでよく見かける、注意すべき外来植物を見ていきましょう。
 

1.オオキンケイギク

オオキンケイギクは、5~7月にかけて直径5~7センチメートルの鮮やかな黄色い花を咲かせる多年草です。花びらの先端はギザギザしており、種子には翼が付いているため風によって遠くまで飛散する特徴があります。強い繁殖力があり、在来植物を駆逐してしまう可能性があるため、特定外来生物に指定されています。
 

2.オオハンゴンソウ

オオハンゴンソウは、7~10月にかけて直径5~6センチメートルの黄色い筒状~半休形に花を咲かせる多年草です。茎は高さ0.5~3メートルに達し、特徴的な羽状の葉があります。ルドベキア、ヤエザキハンゴンソウやハナガサギクなどの別名での流通にも注意が必要です。
 

3.ボタンウキクサ

ボタンウキクサは、池や水路などに浮かぶサトイモ科の多年生浮葉植物です。茎は短縮して広卵形~扇形の葉を重ねてつけ、葉はビロード状で水をはじき、葉ボタン状になるのが特徴です。5~10月に葉腋に目立たない花をつけ、水中に枝を出して広がります。
 
問題視される点は、強い繁殖力を持ち無機養分の吸収力が高いため、水域生態系に悪影響を与える可能性があることです。
 
以前は、ウォーターレタスの名称でアクアリウムや金魚鉢用としてホームセンターやペットショップで容易に入手できたという経緯があります。
 

特定外来生物を見つけた場合はどうするの? 植物選びの方法は?

特定外来生物を見つけた場合、むやみに引き抜いて持ち帰らないでください。運搬することも1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金となる可能性があります。まずはその土地の管理者(マンション管理組合や自治体など)に連絡し、取り扱いを相談した上で適切に対応することが重要です。
 
趣味で園芸を楽しむ場合、特定外来生物や強い繁殖力を持つ植物は避けるよう専門店やホームセンターの園芸コーナーで確認しましょう。海外などで気になる植物を輸入する際は慎重に判断をしてください。不明な場合は、植物識別アプリで確認するか、販売員に相談するのがおすすめです。
 

身近な園芸にも法律があり、注意が必要

特定外来生物は、見た目が美しい花や水草であっても生態系に深刻な影響を及ぼす可能性があり、知らずに栽培することで法に触れることもあります。園芸を安全に楽しむためには、植物の正しい知識と、購入・栽培時の確認が欠かせません。
 
昔見慣れた植物であっても、現在は注意が必要な植物もあります。法律を意識して、自然との共生を目指しましょう。
 

出典

e-Gov 法令検索 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律
環境省 自然環境局 日本の外来種対策 特定外来生物等一覧
環境省 外来生物法の施行について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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