6月になりようやく「ガソリン価格」が下がると聞きました。実際どのくらい下がったのでしょうか?
今回の下落は一時的なものなのか、それとも家計の追い風となる継続的な流れなのか。気になるその背景を、最新データとともに読み解きます。
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ガソリン価格は実際にどれくらい下がったのか? 最新データを紹介
2025年6月現在、ガソリン価格の下落が注目されています。経済産業省資源エネルギー庁の最新調査によると、直近のレギュラーガソリンの全国平均価格は、6月2日時点で1リットルあたり約174円となっています。
これは、政府の新たな補助金政策が影響しており、同年4月と比べると価格が10円ほど下がりました。2025年6月2日時点のガソリン価格は表1のとおりです。
表1
| 種類 | 価格(1リットルあたり) |
|---|---|
| ハイオク | 185.0円 |
| レギュラー | 174.3円 |
| 軽油 | 154.5円 |
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」を基に筆者作成
価格下落の背景にある政府の補助金政策と原油価格の動向
ガソリン価格の下落には、政府の「燃料油価格激変緩和対策事業」が大きく関係しています。この政策は、全国平均ガソリン小売価格が一定額以上となった場合に、政府が石油精製業者や石油輸入業者に対し、価格上昇を抑えるための原資を支給するものです。
これにより、卸売価格の上昇を抑え、最終的に小売価格の急騰を防ぐ仕組みとなっています。この制度は2022年1月から開始され、補助の上限額や対象油種の拡大など、状況に応じた対応がとられてきました。
また、国際的な原油価格の動向も影響しています。2022年以降、ロシアのウクライナ侵攻や産油国の生産調整などにより、原油価格は変動を続けています。
こうした複数の要因が重なり合い、ガソリン価格の変化を引き起こしている状況です。
今後のガソリン価格はどうなる? 専門家の予測と家計への影響
今後のガソリン価格については、政府の補助金政策の継続や国際的な原油市場の動向が鍵となります。現在の補助金政策によりガソリン価格は安定していますが、今後の経済状況や国際情勢によっては、政策の見直しや補助額の変更が行われる可能性があります。
また、原油価格は国際的な需給バランスや地政学的リスクに左右されやすく、予測が難しい状況です。そのため、ガソリン価格も今後の動向によっては再び上昇するかもしれません。
家計への影響としては、ガソリン価格の下落により、交通費や物流コストの低減が期待されます。これにより、物価の安定や消費者の購買力の向上が見込まれます。しかし、価格の変動リスクを考慮し、節約やエネルギー効率の向上など、家計の見直しが重要です。
まとめ
ガソリン価格は上昇傾向にあったものの、政府の補助金政策を背景に、1リットルあたり約174円まで下落しました。とはいえ、この価格の安定はあくまで補助金に支えられた一時的なものであり、国際情勢や政策の変更によって再び価格が上昇する可能性も否定できません。
家計を守るためには、燃費の良い移動手段の活用や無駄な外出の見直しなど、エネルギーの使い方を意識することも重要です。最新の価格情報を把握しつつ、賢く節約することが変動の激しい時代を乗り越えるカギとなるでしょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
