「子どもに仕送りはしない」と決めている父。大学生の生活費って、どれくらい親が負担するものなのでしょうか?

配信日: 2025.06.14 更新日: 2025.09.26
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「子どもに仕送りはしない」と決めている父。大学生の生活費って、どれくらい親が負担するものなのでしょうか?
「大学には行かせるが、仕送りはしない」と決めている親御さん、意外と少なくありません。
 
大学生の生活費は想像以上にかかりますが、実際のところ親がどれくらい負担するのが一般的なのでしょうか?
 
この記事では、大学生の平均生活費、親の仕送り額、アルバイト収入などをもとに、仕送りの有無が子どもの大学生活にどう影響するかをわかりやすく解説します。
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大学生の生活費はいくらかかる? 自宅外・自宅通学別に解説

大学生が1ヶ月に必要とする生活費は、通学スタイルによって大きく変わります。全国大学生活協会連合会が実施した第58回学生生活実態調査によると、一人暮らしをしている大学生の1ヶ月の主な生活費は表1のとおりです。
 
【表1】

項目 金額
家賃(自宅外) 5万3020円
食費 2万4130円
電話代 3460円
交通費 4210円
勉学費 1900円
教育娯楽費 1万3270円
日常費 7430円

※筆者作成
 
つまり、自宅外通学の学生の場合、1ヶ月で10万円近くの生活費が必要となるケースも少なくありません。
 

親の負担はどれくらい? 仕送りの現状と平均額

「全額親が出す」「ある程度はアルバイトをして自分でまかなう」など、家庭によって負担の割合はさまざまですが、仕送りに関するデータもあります。同調査によると、下宿生への仕送りの平均額は6万7650円。2013年~2021年の調査結果では7万円台となっており減少傾向にあります。
 
理由としては、家庭の収入状況や、奨学金制度の拡充、アルバイトの多様化などが挙げられます。
 
つまり、「仕送りをしない」あるいは「最低限にとどめる」という家庭も今や珍しくありません。
 
ただし、仕送りをしない場合でも、入学時の初期費用(入学金、引っ越し費用、家具家電など)や急な出費には親が対応しているケースが多く、完全に“自立”している学生はごく一部です。
 

仕送りなしでも生活できる? 学生のリアルな収入と支出事情

仕送りなしで生活している大学生も確かにいます。その場合の主な収入源は以下のとおりです。

・アルバイト収入(平均月3〜5万円)
 
・奨学金(貸与・給付)
 
・貯金や短期アルバイトの臨時収入

しかし、授業やサークル、課題との両立を考えると、月に10万円近くを自力で稼ぐのはかなりの負担です。
 
特に、学業成績が重視される学部(医学・法学・理系など)では、アルバイトに割ける時間が限られてくるため、仕送りなしでの生活は現実的に難しいケースも。そのため、「仕送りしない方針」であっても、家賃だけ出す、学費だけ負担する、食費は都度援助するといった“部分的支援”をしている家庭が多く見られます。
 

子どもの自立を考えるなら、親ができるサポートとは?

仕送りをしない=冷たい親、というわけではありません。
 
むしろ、計画的な経済教育や生活力の習得という観点では、有効な選択ともいえます。そのためには以下のような準備・配慮が重要です。

・高校生のうちからお金の管理を教える
 
・奨学金や学生支援制度について一緒に調べる
 
・非常時のための緊急サポート体制を整えておく
 
・家計の方針を子どもに明確に伝える

「仕送りはしない」という方針も、しっかりと話し合いと準備をしたうえであれば、子どもの自立心を育てるよい機会となります。
 

出典

全国大学生活協会連合会 第58回学生生活実態調査
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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