40代の夫婦で「家賃12万円」の賃貸マンションに10年以上住んでいます。「戸建て」か「分譲マンション」を買ったほうがお得でしょうか?
戸建てを買うべきか、分譲マンションが良いのか。それとも、このまま賃貸で暮らす方が合理的なのかと迷うのは、ごく自然なことです。
本記事では、賃貸と購入それぞれのメリット・デメリットを比較し、金銭面だけでなく将来の安心感も含めて考える「後悔しない住まいの選び方」について、わかりやすく解説します。
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目次
今のまま賃貸で暮らすのは損? 家賃の総額を試算してみよう
月々12万円の家賃を10年払い続けた場合、すでに支払った家賃は1440万円になります。さらに20年、30年と住み続けると、将来的には4000万円を超える可能性もあります。
賃貸は気軽に住み替えができる一方で、どれだけ払っても資産としては残りません。また、老後に収入が減ったとき、家賃を払い続けられるかという不安も出てきます。
一方、持ち家であれば住宅ローンを完済すれば、毎月の住居費を大きく抑えられます。固定資産税や修繕費などの維持費はかかりますが、月額に換算すれば賃貸より低く抑えられるケースもあります。
戸建てと分譲マンション、それぞれのメリットと注意点
持ち家といっても「戸建て」と「分譲マンション」では大きく特徴が異なります。どちらにも初期費用が高い点は共通していますが、それぞれメリットと注意点があるため、ライフスタイルに合わせて選ぶ必要があります。
戸建ての特徴
・近隣との騒音トラブルが少ない
・庭や駐車場などの専用スペースを作りやすく、子育てやペットとの生活に向いている
・修繕や増改築など、タイミングを自由に決められる
ただし、自分で維持管理をすべて行う必要があり、老後の負担が大きくなる可能性もあります。また、防犯対策も自分でする必要があります。
分譲マンションの特徴
・駅から近いなど、立地が良く利便性が高い物件が多い
・セキュリティー対策や設備が充実していることが多い
・管理や修繕は管理組合が担ってくれる
ただし、毎月の管理費・修繕積立金がかかり、年数とともに金額が上がることもあります。また、駐車場代も別途必要になるケースが多いです。
持ち家購入の「損得」を左右する4つのポイント
購入を検討する際には、以下の4点を見極めることが大切です。
1.今後の居住年数
10年、20年と長く住む見込みがあるなら、賃貸より持ち家の方がコスト面で有利になるケースが多いです。
2.物件の資産価値
築年数や立地、周辺環境によって、将来売却できるか・価格が下がらないかを確認することも大切です。
3.ライフスタイルの変化
転勤や転職、子どもの独立など、将来の変化にも対応しやすいかどうかを意識しておきましょう。
4.購入資金やローン計画
頭金の準備やローン返済に無理がないかどうかも、しっかり見極めておきたいポイントです。
これらを考慮すれば、「買って良かった」と思える可能性がぐっと高まります。
【まとめ】今と将来、どちらも見据えた住まい選びを
40代は「家を買うならラストチャンスかも」と意識し始める方も多い世代です。
賃貸には住み替えの自由さや身軽さというメリットがありますが、長く住み続けると家賃総額が大きくなり、資産が残らないというデメリットもあります。
一方、持ち家は将来的な住居費を抑えられたり、資産として残せたりする可能性があります。ただし、購入には資金やライフプランに対する十分な検討が欠かせません。
今後の居住年数や資産価値、ライフスタイルの変化、そして住宅ローンの現実性など、いくつかの視点から冷静に判断することで、自分たちにとって納得のいく選択が見えてきます。
「損か得か」だけではなく、「将来も安心して暮らせるかどうか」という視点を大切にしながら、後悔のない住まい選びを進めていきましょう。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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