わが家はシエンタ所有で、ガソリン代は「月2500円」程度。7月からガソリン価格が「1リットルあたり10円安くなる」と聞いたのですが、実際どれくらい影響があるのでしょうか? 金額を試算
ガソリン価格は、2022年1月から「燃料油価格激変緩和補助金」としてガソリン代の推移に合わせた補助が実施されてきました。5月22日からは、補助の内容が変わり、7月頃にガソリン価格が最大で10円安くなる見込みです。
本記事では、ガソリン価格の補助に関する仕組みがどう変わり、どの程度の影響があるのかを解説します。
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5月21日までのガソリン代補助の仕組みは?
5月21日までのガソリン代補助の仕組みは、全国平均ガソリン価格が185円を超える分について全額を補助するという内容でした。補助金を支払う相手は、石油精製業者や石油輸入業者といった燃料油元売り業者です。
ガソリンスタンドなどの燃料油販売業者や、ガソリンを購入する私たち消費者に対して直接的に補助金を支給するのではなく、元売り価格を抑制することで、最終的にガソリンの小売価格を間接的に抑制する仕組みでした。
ガソリン代補助の仕組みはどう変わる?
ガソリン代補助の仕組みが5月22日から変更されています。変更理由は、ガソリンに課される税率について国会などで議論が交わされており、その結論が出るまでの間、足元の物価高騰に対応するために補助を手厚くするためです。具体的な5月22日からの補助内容は次の通りです。
・5月29日の全国平均の小売価格が、前週に比べて1リットルあたり5円引き下がるように定額補助を開始
・以降は、全国平均の小売価格が最大10円の引き下げに達するまで、毎週1円ずつ補助を追加
※引き下げ期間中に補助なしの価格が上昇した場合は、上昇分を打ち消すための補助を追加、下落した場合は、下落分と別に補助1円を追加(いずれも補助の上限は10円まで)
※ガソリンスタンドに在庫があるため、補助金の効果が小売価格に反映されるには一定の時間がかかる
ガソリンの買い控えやその反動による需要増など、流通の現場に混乱が生じないようにするために、段階的に補助金を増やす仕組みです。
補助なしの価格の変動を考慮しない場合、補助額の上限である10円の引き下げに到達するのは7月初旬です。
実際の影響額はどのくらい?
平均的な車の利用状況の家庭でかかる月々のガソリン代に対して、具体的にどのくらいの影響があるのか、以下の条件で試算してみましょう。
・燃費:28.2キロメートル/リットル
・1ヶ月の走行距離:362キロメートル/月
・5円補助の場合の影響額:12.8リットル×5円=64円
・10円補助の場合の影響額:12.8リットル×10円=128円
補助額の下限と上限でそれぞれ試算すると、月に約64~128円の効果があります。自分の影響額を具体的に知りたい場合は、所有されている車の燃費や1ヶ月の走行距離を入れ替えて計算してみましょう。
ガソリンの極端な買い控えなどは行わないようにしよう
5月22日からガソリン代補助の仕組みが変更されています。変更後は、10円を上限とした定額補助となりますが、買い控えなどの流通現場の混乱を生じないよう、段階的に補助額が増える仕組みです。
補助額の上限である10円の引き下げに達するのは7月初旬の見込みです。「シエンタ」を所有し平均的な車の利用状況の家庭では、月に約64~128円の効果があります。補助による影響額は決して大きくないので、今後安くなる見込みだからと言って、極端な買い控えなどはしないようにしましょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 燃料油価格激変緩和補助金
経済産業省資源エネルギー庁 新たな燃料価格支援策(燃料油価格定額引下げ措置)について
経済産業省資源エネルギー庁 新たな燃料油価格支援策(燃料油価格定額引下げ措置)の留意点
一般社団法人日本自動車工業会 2023年度乗用車市場動向調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
