家を建てる際に「耐震等級の取得」をすすめられた! 取得に「10万円」以上かかると聞いて悩んでいますが、本当に取得しないとダメでしょうか? 取得のメリットとは
本記事では、耐震等級の概要や必要性、そして取得にかかる費用の相場などについて解説します。
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耐震等級とは?
耐震等級とは、2000年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称品確法)」によって定められた、建物の耐震性能を示す指標です。等級1~等級3の3段階で評価され、数値が大きくなるほど耐震性能が高くなります。
それぞれの等級の詳細は、以下のとおりです。
●耐震等級1:現行の建築基準法と同レベルの耐震性
●耐震等級2:耐震等級1の1.25倍の強度がある
●耐震等級3:耐震等級1の1.5倍の強度がある
耐震等級の取得にかかる費用
耐震等級を取得するには、国土交通省が認定した第三者機関「登録住宅性能評価機関」に住宅性能評価の審査を依頼しなければなりません。取得にかかる費用は依頼先の機関によって異なりますが、約10~20万円が相場です。
予算を抑えたい場合は、複数の機関に相見積もりをするとよいでしょう。
取得は必須ではない
住宅の耐震性能を証明する耐震等級ですが、実は取得は任意です。つまり、取得しなくても問題ありません。
そもそも、現行の建築基準法の耐震基準を満たせれば、どのような住宅も耐震等級1レベルの耐震性能は確保できます。予算に余裕がない場合や、最低限の強度があれば大丈夫と考えている場合は、無理に取得する必要はないでしょう。
耐震等級を取得するメリット
耐震等級を取得するためには、安くない審査費用がかかります。特に耐震等級2、および3の取得を目指す場合は、強度の高い住宅を建てる関係上、工事費も高くなりやすいです。
それでも耐震等級の取得を目指す人がいるのは、さまざまなメリットを享受できるためです。以下では、具体的なメリットについて解説します。
地震保険料の割引が受けられる
耐震等級を取得するメリットの1つとして、地震保険料の割引適用が挙げられます。具体的な等級ごとの割引率は、以下のとおりです。
●耐震等級1:10%
●耐震等級2:30%
●耐震等級3:50%
住宅ローンの金利の優遇が受けられる
地震保険の割引が受けられるだけでなく、金融機関によっては住宅ローンの金利優遇が受けられます。
住宅を購入するにあたって、多くの人が頭を悩ませるのが住宅ローンの金利ではないでしょうか。耐震等級の取得によって、金利の優遇制度を利用できれば、返済の負担を軽減できるでしょう。
売却する際の評価額が高くなる
建物自体の資産価値が高まるのも、耐震等級を取得するメリットです。
耐震等級を取得している住宅は、耐震性の高さが担保されています。そのため、売却する際に資産価値を高く評価してもらいやすいです。
予算に余裕があれば取得をおすすめ
耐震等級の取得は必須ではないため、無理に取得する必要はないでしょう。しかし、取得できれば地震保険の割引をはじめ、さまざまな優遇措置を受けられます。
ある程度予算に余裕がある場合は、住宅の強度を証明するためにも、取得を検討してもよいかもしれません。
出典
国土交通省 新築住宅の住宅性能表示制度かんたんガイド
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
