物価高が止まらないのに「国内旅行者」は増えている!? 日本人は1回の「旅行」にいくらかけている?
そこで本記事では、日本人が1回の旅行にどの程度の金額をかけているか解説します。旅費をおさえるための節約術もご紹介しますので、ぜひお役立てください。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
日本人国内旅行の1人当たりの消費額
国土交通省観光庁が公表する「旅行・観光消費動向調査」の2024年年間値(確報)によると、2024年の日本人国内旅行1人1回当たりの旅行支出は4万6585円となっており、うち宿泊旅行では6万9362円、日帰り旅行は1万9533円です。
旅行支出の推移を表1にまとめました。
表1
| 年代 | 国内旅行全体 | うち宿泊旅行 | うち日帰り旅行 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 3万2606円 | 4万9732円 | 1万5526円 |
| 2018年 | 3万6462円 | 5万4300円 | 1万7285円 |
| 2019年 | 3万7355円 | 5万5054円 | 1万7334円 |
| 2020年 | 3万3994円 | 4万8361円 | 1万6596円 |
| 2021年 | 3万4221円 | 4万9270円 | 1万7348円 |
| 2022年 | 4万1069円 | 5万9042円 | 1万8532円 |
| 2023年 | 4万4034円 | 6万3253円 | 1万9027円 |
| 2024年 | 4万6585円 | 6万9362円 | 1万9533円 |
出典:国土交通省観光庁「旅行・観光消費動向調査 2024年年間値(確報)」を基に筆者作成
1人1回当たりの旅行支出には、参加費・交通費・宿泊費・飲食費・買い物代・娯楽等のサービス費などが含まれています。
なお、2024年の日本人国内延べ旅行者数は全体で5億3995万人、宿泊旅行は2億9314万人、日帰り旅行は2億4681万人でした。いずれも前年を上回る結果となっています。
旅費を節約するポイントは
旅費を節約するためのポイントをご紹介します。交通費や宿泊費、食費などがあるため、取り入れやすいものを活用してみましょう。
ローシーズンを狙う
旅行費をおさえるには、旅行者が少ない「ローシーズン」を選ぶのが効果的です。
国内旅行のローシーズンの一例には、1月中旬~2月、5月中旬~6月、11月~12月中旬などがあります。おもに、春休みやゴールデンウイーク、夏休みや年末年始など値段が上がる時期を避けることで、旅行費の節約につながるでしょう。
交通費の節約術
交通費の節約術には以下の方法がおすすめです。
●夜行バスを活用する
●フリーパスや1日乗車券を活用する
●新幹線の割引サービスを利用する
●飛行機の割引を活用する
夜行バスは、移動と宿泊を兼ねられるため、交通費と宿泊費の両方を節約できます。また、旅程によっては各地域の交通機関が提供するフリーパスや1日乗車券の利用も、移動費を大幅に削減できるでしょう。
新幹線や飛行機の割引サービスを利用する方法もあります。早期の予約で割引になる早割や、ホテルがセットになったパックプランの利用、飛行機であれば格安航空会社の利用などの手段があるため、利用する交通手段の公式サイトを確認してみましょう。
さらに、航空券比較サイトを使えば、複数の航空会社の価格を一度にチェックでき、最安値のチケットを見つけやすくなります。こうしたツールを積極的に利用して、移動費を賢く節約していくこともおすすめです。
宿泊費の節約術
宿泊費を節約したい場合は、ホテル以外の選択肢を検討するのも効果的です。
例えば、民泊施設を紹介するサービスを利用すれば、手頃な価格で宿泊先を見つけることができます。また、ゲストハウスやドミトリーといった相部屋タイプの施設も、コストをおさえたい旅行者にとっては魅力的な選択肢といえるでしょう。
さらに、自治体や公共団体が運営する宿泊施設もあります。料金が比較的リーズナブルなうえ、地域によっては自然体験や温泉付きといった付加価値も期待できるかもしれません。こうした施設をうまく活用することで、旅の予算をコントロールできるでしょう。
食費の節約術
食費を節約する方法にも工夫があります。
観光地では飲み物や軽食の価格が割高なことが多いため、あらかじめ飲み物やおやつを持参しておくと無駄な出費を防ぐことができるでしょう。
また、宿泊先にキッチンが付いている場合は、自炊を取り入れるのもおすすめです。地元のスーパーや市場で食材を調達し、自分で料理をすることで、外食よりもぐっと食費をおさえることが可能になります。地元の食材を自分で調理して楽しめるのも、旅の醍醐味のひとつといえるでしょう。
日本人の国内旅行で1人1回当たりの旅行費は4万6585円。旅行の時期や宿泊費、移動費などの工夫が節約につながることもある
国土交通省観光庁による調査資料では、日本人が国内旅行に使う金額(2024年)は、1人1回当たり4万6585円でした。宿泊旅行の場合6万9362円、日帰り旅行では1万9533円となっています。日本人の国内延べ旅行者数とともに増加傾向にあります。
旅費を節約するには、旅行のタイミングや各費用項目に工夫を加えることがポイントです。例えば、観光客が少ないローシーズンを狙えば、交通費や宿泊費が比較的安くなる傾向があります。
さらに、移動手段や宿泊先、食事のスタイルを見直すことで、全体的な出費をぐっとおさえられる可能性もあります。ちょっとした工夫の積み重ねが、旅費の節約につながるでしょう。
出典
国土交通省観光庁 旅行・観光消費動向調査 2024年年間値(確報) 日本人国内延べ旅行者数、日本人国内旅行1人1回当たり旅行支出(旅行単価)(2ページ)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
