中央線ユーザーだけど「グリーン車」が快適で、満員電車通勤に戻れない! 片道「750円」だけど、高くても使うメリットはある?「朝だけ・行き帰り」で使う場合の金額もシミュレーション
そんな中、2025年3月から有料となり本格運用が開始された中央線快速の「グリーン車」が快適すぎる……そんな声が聞こえてきます。グリーン券は決して安くはないと思われるのですが、それでも使いたくなる理由とは何でしょう? 本記事で解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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中央線快速の「グリーン車」は2025年3月から本格運用開始
JR東日本は、2024年秋から中央線快速で2階建ての「グリーン車」を導入しました。当初はお試し期間として無料で乗車できましたが、2025年3月15日からは有料化され、正式な営業運転が開始されています。
グリーン車は2両編成(通常4・5号車)で、全て自由席ですが180席が用意されています。
グリーン車は、事前にホームなどに設置されている券売機で「グリーン券」を購入するか、グリーン車内のグリーンアテンダントに料金を支払うことで利用可能です。
座席は全てリクライニングシートで、電源コンセントやテーブル、ドリンクホルダーも備わっています。グリーン車を使えば、長時間の移動でも快適に過ごせるのです。
料金はSuicaなら片道750円、車内購入や紙きっぷだと1010円に
八王子駅から東京駅までのグリーン車の料金は、通常1010円です。事前購入をせずに車内のグリーンアテンダントに料金を支払った場合や、券売機で紙きっぷタイプのグリーン券を購入した場合は、この料金が適用されます。
ただし、乗車前に券売機を使ってSuica内にグリーン券の情報を記録する方法で買う場合(Suicaグリーン券)や、モバイルSuicaを使ってグリーン券を購入する場合は、750円で乗車可能です。Suicaを使うことによって260円も安く購入できます。
さらに、JREポイントであれば、ステージに応じて400~600円相当でグリーン券と引き換えができてお得です。JREポイントは、JR東日本の駅ビル施設での買い物や、JR東日本が発行するクレジットカードでの決済などで貯まるため、普段の買い物からJREポイントを貯めるように意識するとよいでしょう。
事前に購入したにもかかわらず満席で座れなかった場合でも、グリーン車に乗るにはグリーン券が必要です。普通車に移動する場合は、グリーンアテンダントに必ず申し出ましょう。これにより、手数料なしでグリーン券を払い戻してもらえる仕組みになっています。
もしくは、あらかじめ買っておくのではなく、乗車直前に空席状況を確認してからモバイルSuicaで購入すれば、無駄なく安心です。
平日毎日使うと片道だけでも1万5000円! それでも使う価値はある?
八王子から東京までを平日20日間通勤するとして、グリーン車の追加料金を試算してみましょう。なお、料金はSuicaグリーン券を使う場合で考えます。
●朝だけ使う場合:750円×20日=1万5000円
●行き帰りともに使う場合:750円×40回=3万円
決して安い出費ではありません。しかし、グリーン車は自由席ではあるものの座れる可能性が非常に高く、座れた場合の快適さが段違いです。ノートパソコンでの作業や勉強、読書、仮眠など、自分のために時間を使えます。
八王子~東京間の所要時間は約1時間です。750円で約1時間の「休憩時間」や「作業時間」、もしくは将来のための「勉強時間」が買えると考えれば、750円という金額にも納得できる人は多いかもしれません。
通勤電車という“拘束時間”が、“自由時間”に変わるだけでも、十分に使う価値を感じられるのではないでしょうか。
グリーン車を使えば、通勤時間が快適になる
中央線快速のグリーン車を使った通勤は、満員電車のストレスから解放される数少ない手段です。「今日は疲れているから」「週に1~2回だけ」といった使い方でも、通勤の質は大きく変わります。
忙しさに追われがちな毎日だからこそ、「快適な時間のためにお金を使う」という発想が、これからの働き方・暮らし方にフィットするかもしれません。気になる人は、まず一度試してみるのもよいでしょう。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 料金・きっぷ 普通列車グリーン車
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本ニュース 中央線快速・青梅線でグリーン車サービスを開始します
執筆者 : 浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
