都心6区内に家族4人で住みたい!中古マンションでも頭金「500万円」は必要そうですが、世帯年収1200万円で都心6区は非現実的ですか?
今回の記事では都心6区内のマンションは、1200万円の年収で買えるのかについて解説します。
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都市6区の地価はどのくらい?
都心6区とは、千代田区、港区、文京区、中央区、新宿区、渋谷区を指します。この6区は東京23区の中でもマンション価格が高くなっています。
では、まず、6区の地価はどのくらいなのかを見ていきましょう。国土交通省の令和7年地価公示によると、1㎡あたりの平均公示地価は以下のようになっています。
千代田区:328万2900円
港区:257万7300円
渋谷区:165万3500円
中央区:107万1300円
文京区:128万4000円
新宿区:102万1500円
23区内で最も地価の平均値が低い葛飾区は36万8300円なので、都心6区は最低でも3倍近くの高値になっていることが分かります。
現状の中古マンション相場
あるサイトの東京都の中古マンション価格相場によると、令和7年6月18日現在、2LDK~3LDKの間取りで都心6区の価格は以下のとおりです。
千代田区:1億4402万円
港区:2億1990万円
渋谷区:1億3980万円
中央区:1億1366万円
文京区:7333万円
新宿区:7251万円
最も高いのは2億円を超える港区で、千代田、渋谷、中央の3区も1億円以上の相場となっています。一方、23区内で最も低い相場の足立区では2880万円ですので、かなりの差となっており、都内でも6区内のマンションは圧倒的に金額が高いことが分かります。
世帯年収1200万円で都心6区内のマンションに住める?
では、世帯年収1200万円で都心6区のマンションに住むことはできるのでしょうか。住宅ローンシミュレーターを基に、以下の条件で計算してみます。
・購入物件:9000万円
・年収:1200万円
・頭金:500万円
・年齢:35歳
・返済期間:35年
3年固定金利(金利3%)、ボーナス払いを年2回とした場合、毎月支払額とボーナス月支払額は32万7123円(当初期間を除く)で、ローン返済額は1億3739万1518円となります。
総務省が公表する「家計調査報告-2025年(令和7年)4月分-」を見ると、二人以上の世帯の消費支出は、住居を除いて30万6913円です。生活費にシミュレーションで出したローン返済額をプラスすると、毎月60万円以上の支出になってしまいます。
毎月の支出を考えると、年収1200万円でも住むことはできますが、実際の手取り額は年収の75%~85%程度であることや物価高の情勢を踏まえると、生活は厳しくなりそうです。
年収1200万円で住めるマンションはある
年収1200万円で都心6区のマンションに住むのは難しいかもしれません。しかし、都心6区にこだわらなければ住めるマンションはありそうです。
株式会社NEXERが運営するおうちパレットが行った「住みやすいと思う区ランキング」というアンケートによると、都民が選ぶ最も住みやすい区は杉並区という結果が出ています。
杉並区は住宅街で住みやすく、都心へのアクセスも悪くはないという点から人気があります。既出の国土交通省のデータで杉並区は、1㎡あたり64万8900円です。この数字からも杉並区のマンションであれば、都心6区よりも費用を抑えることが可能です。
いわゆる都心へのアクセスは多少劣っても長く住むことを考えれば、住環境がいいことは魅力になるでしょう。
都心6区のマンション相場は高め
マンション価格の高騰はここ数年でも大きく上昇しています。今後さらに高くなっていく可能性は否定できないでしょう。そんな中、都心6区内のマンションに住むには1200万円の年収では厳しそうです。
一方で、都心6区外のマンションであれば無理なく住めるかもしれません。金額と住環境のバランスを考えて、自分たちに合った場所を選びましょう。
出典
国土交通省 令和7年地価公示 東京圏の概況 市区の住宅地の平均価格等
総務省 家計調査報告-2025年(令和7年)4月分-
株式会社NEXER【東京23区在住200人に聞いた】住みやすいと思う区ランキング!(おうちパレット調べ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
