夏ボーナスで「タイヤ交換」の予定だけど、1本“5000円・2万円”のタイヤはどう違う?「タイヤにお金をかける意味」を元ディーラー営業マンの筆者が解説

配信日: 2025.06.27 更新日: 2025.09.26
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夏ボーナスで「タイヤ交換」の予定だけど、1本“5000円・2万円”のタイヤはどう違う?「タイヤにお金をかける意味」を元ディーラー営業マンの筆者が解説
夏のボーナスをそろそろもらうという人も多いと思いますが、何に使うか決まりましたか? レジャーや家電、ちょっとしたごほうびもいいですが、「そろそろ車のタイヤを替えなきゃな……」と思っている方にとっては、このタイミングが絶好のチャンスかもしれません。
 
でも、いざタイヤを選ぼうとすると、1本5000円のものから2万円以上するものまで、価格差に驚く方も多いはずです。安いタイヤと高いタイヤ、その違いはどこにあるのでしょうか。そして、安いタイヤでは何か足りない部分があるのでしょうか。
 
本記事では、安価なタイヤと高級タイヤの違い、安全性に関する考え方、そしてタイヤにお金をかける意味について、元ディーラー営業マンの視点で分かりやすくお伝えします。
宇野源一

AFP

安いタイヤと高いタイヤの違い

「タイヤって全部黒くて丸いし、どれも同じじゃないの?」と思われるかもしれません。でも、1本5000円のタイヤと、2万円するタイヤでは、実は走行中の快適さや安全性に大きな差があります。
 
大きな違いとして、まず考えられるのが「静粛性」と「剛性」です。
 
まず「静粛性」ですが、これは走行中の“音”に関わります。高級タイヤには、路面からの振動を吸収し、車内に伝わる音を抑える工夫が施されています。静かな乗り心地は、長距離ドライブや高速道路での運転時に特にありがたく感じるものです。
 
そして「剛性」は、タイヤの「しっかり感」とも言えるもので、操縦の安定性に直結します。剛性が高いタイヤは、コーナリング時や急なハンドル操作をしたときでも車体をしっかり支えてくれます。一方、安価なタイヤはこの剛性が低いものも多く、ふわふわとした乗り味になったり、制動距離が長くなったりする傾向があります。
 
安いタイヤはコストを抑えることはできますが、走行性能や快適性を犠牲にしているケースもあります。購入前にしっかりと比較検討することが大切です。
 

タイヤをケチってはいけない理由

ここまで、タイヤの価格差によって性能が異なることを説明しましたが、安いタイヤを買ったときに考えられるリスクを、さらに深掘りしてお伝えします。
 

タイヤは唯一接地している部品

自動車の部品の中で、地面と実際に触れているのはタイヤだけです。どれだけ高性能なブレーキを積んでいても、最終的に路面をつかんで車を止めるのはタイヤの役割です。
 
この“唯一の接地面”が劣化していたり、性能の低いタイヤだったりした場合、急ブレーキ時の制動距離が長くなるほか、雨の日にスリップする可能性があったり、さらには走行中に操舵不能になるハイドロプレーニング現象のリスクも高まります。
 
つまり、安全運転のためのすべての土台は、タイヤにあると言っても過言ではないのです。
 

安全をお金で買う意識を

「夏のボーナスで何を買おうか」と考えた結果、“タイヤ交換”が最優先で入ってくる方は少ないかもしれません。
 
ですが、考えてみてください。1本2万円のタイヤを4本そろえても8万円です。例えば、これが3年もつとすれば、1年あたり約2万7000円、月にすれば2300円程度です。安全と安心をその価格で買えるなら、決して高い買い物ではないと思いませんか?
 
また、タイヤを良いものに変えると、燃費が改善されることもあります。「転がり抵抗」の少ないタイヤは、エンジンへの負荷も小さくなり、結果的にガソリン代の節約にもつながります。
 
そう考えると、「高いタイヤ」は単なるぜいたく品ではなく、「長い目で見れば経済的」な選択肢とも言えそうです。
 

まとめ

1本5000円のタイヤと、1本2万円のタイヤでは、性能や快適性、安全性に明確な差があります。もちろん、予算とのバランスも考えなければいけません。しかし、車体の中で唯一地面と接している部品であるタイヤには、ある程度のお金をかける価値があると、筆者は考えます。
 
夏のボーナスを何に使うか迷っている方は、この機会に「タイヤ交換」も選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。自分や家族を守るための、価値ある投資になるかもしれません。
 
執筆者 : 宇野源一
AFP

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