日本人の平均座位時間は「約7時間」と世界最長クラス! 座りっぱなしで「年数万円」のコストに!?“健康・経済リスク”を避けるための方法も確認
厚生労働省の調査では、日本人の平均座位時間は世界最長クラスの約7時間です。実は「座りっぱなし」は生活習慣病だけでなく、寿命を縮め、生産性低下による隠れ出費を毎年数万円規模で生む原因にもなっています。
本記事では、座りすぎが招く健康と財布へのリスク、そして今日から無理なく実践できる対策を解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
世界最長クラス―私たちはどれほど座っているのか
厚生労働省が公表している資料(図表1)によると、日本人の平均総座位時間は中央値で1日400分を超えています。上位群に至っては600分を超えます。国際比較データでも日本は座っている時間が長いことがこの結果からも分かります。
図表1
厚生労働省 座位行動
静かなるコスト―座りっぱなしが寿命をむしばむ理由
長時間の座位は基礎代謝を低下させ、内臓脂肪の増加を招きます。その結果、高血圧や脂質異常症、2型糖尿病などの生活習慣病になりやすくなります。
また、生活習慣病だけでなく、座っている時間が長いほどメンタルヘルスに悪影響を与えるという研究結果もあり、もはや「座りすぎは万病のもと」といっても過言ではありません。
病気に罹患(りかん)すれば、日々の投薬にかかる医療費や定期的な通院など、時間もお金も奪われます。また、座りすぎは寿命そのものにまで影響します。
オーストラリアの研究では、テレビの視聴時間が1時間長くなると、平均余命が22分短くなると報告されています。また、ほかの研究結果では、座位時間が長いことを原因として、世界中で年間43万人もの人が命を落としていると報告されています。
30分ごとに立つだけで寿命も家計も守れる
座位時間と健康リスクの関係をまとめた研究では、「30分ごとに休憩をしながら座りっぱなしの状況をやめるだけで死亡リスクが有意に下がり、生産性が下がるのも防ぐことができる」と報告されています。
立つ・歩くことで、下肢の筋肉がポンプの役割を果たし、血流とエネルギー消費が回復するためです。誰でもできる単純な行動ですが、病気の罹患リスクを抑える“最もコスパの良い保険”ともいえるでしょう。
今日からできる脱・座りっぱなし習慣
まずは、通勤時では移動手段をエレベーターやエスカレーターではなく階段を使い、在宅勤務では30分ごとにストレッチを行うなど、取り入れやすいことから始めてみましょう。また、昼休みに家から少し離れた場所へ散歩がてらランチに出掛けるだけでも、1日あたり最大20分~30分ほど座位時間を減らせます。
厚生労働省が毎日をアクティブに暮らすために推奨する「+10(プラス・テン)」(今より10分多く体を動かす)と合わせれば、座位時間削減と運動不足解消を共に達成できます。今日から始められる習慣活動を積み重ね、体にも家計にもプラスな毎日を目指しましょう。
出典
厚生労働省 座位行動
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

