中学受験の塾代に「100万円」貯めたけど足りるか不安です……。1年で実際に“いくらかかる”のでしょうか?

配信日: 2025.07.08 更新日: 2025.09.26
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中学受験の塾代に「100万円」貯めたけど足りるか不安です……。1年で実際に“いくらかかる”のでしょうか?
子どもの中学受験に向けて100万円を貯めたけれど、100万円で中学受験の費用に足りるか不安を抱えている家庭も多いでしょう。中学受験のための教育費は、塾に支払う月謝だけではなく、模試代や教材費、さらに塾に通うための交通費等も想定しておく必要があります。
 
本記事では、文部科学省の統計や塾の費用相場をもとに、中学受験に必要な1年分の費用をシミュレーションし、塾代が足りない場合の対策も解説します。
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中学受験の塾代の平均値をチェック

文部科学省が実施した「令和5年度子供の学習費調査」によると、小学校6年間の学校外活動費は図表1のとおりでした。
 
【図表1】

   
 

公立 私立
補助学習費 その他学校外活動費 補助学習費 その他学校外活動費
1年 7万7000円 12万2000円 28万2000円 38万4000円
2年 5万8000円 11万6000円 24万7000円 38万4000円
3年 8万円 12万3000円 28万5000円 35万4000円
4年 8万円 12万9000円 35万6000円 34万2000円
5年 11万9000円 12万5000円 50万円 31万2000円
6年 14万1000円 12万4000円 58万9000円 29万2000円

※文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」より筆者作成
 
小学校6年時の補助学習費とその他学校外活動費の合計は、公立で26万5000円、私立で88万1000円という結果です。
 
平均値だけを見ると、1年間の塾代で100万円あれば足りるように感じられます。ただし、実際の受験準備には、塾に支払う月謝以外にもさまざまな費用が発生します。
 
ここからは、より詳しく中学受験の費用を紹介します。
 

小学校6年生の1年間の塾代をシミュレーション

中学受験対応の塾に通う場合の月謝は、2~6万円程度が相場です。ただし、月謝以外にも入会金や年会費、教材費が発生する点に注意しましょう。
 
平均的な中学受験対応塾の費用相場に基づき、1年間の塾代をシミュレーションすると図表2のようになります。
 
【図表2】

入会金・年会費 1~3万円
授業料 24~72万円
季節講習 10~20万円
教材費 2~10万円
模試 2~5万円

※学習塾の公式サイトなどから筆者作成
 
合計すると、年間の費用は約40~110万円です。さらに、塾までの交通費や飲食費も加算されるため、100万円の塾代では足りない可能性もあるでしょう。
 

塾代以外に発生する中学受験の費用

中学受験の準備においては、塾代以外にも次のような費用が発生します。

●受験料:私立の場合、1校あたり2万5000円程度
●学校説明会や受験に係る交通費:1~2万程度
●受験に係る宿泊費:2~10万程度
●参考書:年間1~2万程度

このように、塾代に加えて10~20万円程度の追加費用を想定しておくと安心です。
 

塾代が足りない場合はどうする?

塾代が予算をオーバーしそうな場合、次のような対策が考えられます。

●一部を低コストの学習に切り替える
●民間、または公的な教育ローンを利用する
●祖父母からの教育資金一括贈与を活用する

学習のすべてを塾で行うのではなく、オンライン塾や映像授業、学習アプリを併用することで、支出をおさえられます。
 
ただし、費用をおさえるために学習の質を下げることは受験の結果にも悪影響を与えかねません。自治体によっては、学校外活動費への補助金が受けられるケースもあるため、お住まいの自治体の制度を活用してみるのもよいでしょう。
 

塾にかかる費用は早めにシミュレーションしておこう

中学受験に対応した塾に通う場合、1年間にかかる費用は年間40~110万円が相場です。さらに、塾に通うための交通費や食事代、受験料などの費用を加味すると、合計で100万円を超える可能性が高いです。塾代が足りない場合はコストをおさえる、足りない費用を捻出する方法を考える必要があります。
 
必要な費用は、通う塾やお住まいの地域によっても大きく変わるため、実際にどの程度の費用が必要となるのかをシミュレーションしておくようにしましょう。
 

出典

文部科学省 結果の概要-令和5年度子供の学習費調査
日本政策金融公庫 教育一般貸付(国の教育ローン)
国税庁 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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