「衣料用」「キッチン用」などの漂白剤を複数買いたくないです。「キッチン用」のみ購入し、衣類やお風呂の「漂白」にも使おうと考えていますが、それぞれ効果は違うのでしょうか?
本記事では、漂白剤の基本知識から用途ごとに分けることによる効果の違い、用途ごとに使い分けたほうがよい理由について解説します。
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漂白剤とは
漂白剤の使用シーンのなかでも、服などについたシミや汚れを落とすために使用する方は多いのではないでしょうか。汚れを落とす際に使用されることが多い漂白剤ですが、漂白剤は洗剤のように汚れを取り除いてきれいにするわけではありません。
漂白剤には、シミや汚れが付着した部分に化学反応を起こさせて色素を分解する働きがあります。つまり、厳密には汚れを落としているのではなく、化学反応によって付着した色(汚れ)をなくしているのです。
また、家庭で一般的に使用される漂白剤には、大きく分けて塩素系漂白剤と酸素系漂白剤、還元型漂白剤があり、主成分や漂白の仕組みが異なります。
用途によって異なる漂白剤にはどのような違いがあるのか
前章で触れたとおり、漂白剤と一言でいってもいくつかの種類があり、主成分や特徴もさまざまです。しかし、同じ塩素系漂白剤でも、衣料用やキッチン用、お風呂用が販売されているのを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは、販売しているメーカーによって詳細は異なりますが、主成分に他の成分を加えているケースがみられます。例えば、キッチン用には漂白成分に洗浄成分をプラスして、漂白しながら汚れも落とせるようになっている場合があります。
また、主な成分は同じでも、洗濯時と、キッチン周りの清掃で使用する時の注意点は異なるため、それぞれの用途に沿った注意事項が製品に記載されています。
例えば、あるメーカーから販売されている衣料用塩素系漂白剤には、「白いワイシャツを長時間漂白液につけると、襟や袖が黄色く変色することがある」などの注意事項が記載されています。
一方で、同社のキッチン用漂白剤には、「有害なガスが発生して危険なため、生ゴミや食酢、アルコールと混ざらないようにする」などの注意事項が記載されています。
漂白剤は用途ごとに使い分けたほうがよい?
前述のとおり、同じ塩素系の漂白剤であっても、用途に応じた注意事項があります。
例えば、キッチン用漂白剤は、キッチン用品の洗浄のための成分として界面活性剤が含まれている場合があり、衣類に付着すると繊維を傷めたり色落ちの原因になったりするため、注意が必要です。キッチン用漂白剤の製品によっては、「用途外には使用しない」などと明記されている場合もあります。
漂白剤を安全に使用するには、それぞれの用途ごとに購入し、注意事項をよく読んで使用するのがよいでしょう。
1つの漂白剤をさまざまな用途で使用すれば節約になる?
漂白剤は用途によって使い分けたほうがよいですが、今回の事例のように節約のためにできれば1つの漂白剤をさまざまな用途で使用したいと考える方もいるかもしれません。
では実際にそうした場合本当に節約になるのか、キッチン用の漂白剤をキッチンだけでなく、お風呂にも使用した場合で考えてみましょう。
あるメーカーのキッチン用漂白剤は、400ミリリットル385円(税込み)、お風呂用のカビ取り剤は、400ミリリットル418円(税込み)で販売されています。
もしキッチン用の漂白剤をお風呂掃除にも使うと、使用する場面が2カ所に増えるため、当然ながら消費スピードも早くなります。
本来であれば2本の漂白剤でそれぞれの用途に対応できていたものが、1本にまとめてしまうと、その分早く使い切ってしまい、仮に使用頻度と1回あたりの使用量がキッチンとお風呂で同じだとした場合、結果として2倍の頻度で買い替えが必要になる可能性があります。
つまり、一見すると節約になるように思えても、実際にはキッチン用の漂白剤だけを使ったほうが早くなくなる可能性があるため、1本あたりの価格差(今回のケースでは385円と418円)だけでは、大きな節約にはならないと考えられます。
また、キッチン用漂白剤をお風呂に使用しても、カビ汚れがきちんと落ちない可能性があるだけでなく、浴室の素材によってはキッチン用漂白剤の成分が適さず、変色や劣化のリスクもあります。
これらを踏まえても、漂白剤は用途に合わせて使い分けるのがよいと考えられるでしょう。
漂白剤は用途に合わせて注意事項を守って使用しましょう
お家のさまざまな汚れに対応できる漂白剤には、それぞれの使用目的に合わせた成分が加えられています。異なる目的で使うと、トラブルの原因になるかもしれません。使用目的に合わせた商品を購入し、注意事項をよく読んで安全に使用してください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
