私立高校に進学する孫の制服代が「7万円」と聞いて驚いています。祖父母として、どの程度まで“援助”すべきでしょうか?

配信日: 2025.07.09 更新日: 2025.09.26
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私立高校に進学する孫の制服代が「7万円」と聞いて驚いています。祖父母として、どの程度まで“援助”すべきでしょうか?
春が近づくと、進学にまつわる話題が身近に感じられます。そのようななか、「私立高校の制服代に7万円かかる」と聞いて驚いた方も多いと思われますが、あまりに高額に感じられる金額に戸惑いや心配が生じるのも当然です。
 
しかし、現在の高校生活にはそれだけの費用が必要とされています。本記事では、制服代の実態や他の入学準備費用を整理しながら、無理のない援助のあり方について考えてみましょう。
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制服代は本当に7万円かかる? 実態をチェック

実際のところ、制服に7万円の金額は決して大げさではありません。文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、私立高校の制服代の平均は4万2497円となっています。
 
この費用には、冬服や夏服、ブラウス、シャツ、ネクタイなどの指定アイテムが含まれていると考えられます。また、通学カバンや指定の靴、体育着、上履きなど、制服以外にも購入が義務づけられているものも複数存在します。
 
さらに、最近では防寒着や夏用インナーなどの追加購入が求められる学校も増えており、必要経費は年々高まる傾向にあります。こうした一つひとつの費用を積み重ねると、制服だけでなく、全体の初期費用が想像以上に膨らんでいるのが現実です。
 

初期費用は制服だけじゃない? 入学準備費用を考える

制服代が注目されがちですが、実際にはその他の入学準備費用のほうが大きな負担になることもあります。「令和5年子供の学習費調査」によると、私立高校に通う生徒の学習費総額は平均で103万283円にのぼります。
 
そのうち入学時にかかる学校納付金の平均は16万5342円で、その他費用を入れると20万円近くかかるケースも珍しくありません。制服以外の支出としては、以下のようなものが挙げられます。


●教科書・教材費
●体育着や部活動の用具
●通学定期代
●PTA会費や後援会費

また、私立校では学校指定のタブレット端末や学外学習費がかかることもあります。これらの出費は入学のタイミングに集中するため、家庭にとっては一時的に大きな負担といえるでしょう。
 
公立高校と比べて、私立高校の初年度費用は平均で2~3倍近くにのぼるため、予想以上の出費に驚く保護者も多いようです。そのため、制服代だけでなく、全体としてどれほどの準備が必要なのかを把握しておくことが大切です。
 

援助するならどのくらいが現実的?

孫の進学を機に援助を考える場合、すべての費用を援助する必要はありません。制服代のみを援助したり、通学カバンや体育着などの一部を援助したりするだけでも、大きな支えになるでしょう。
 
特に、制服代のような必須の費用に対して祖父母が手を差し伸べることで、親世代の金銭的負担を軽くできます。
 
一方で、すべての支出を援助しようとすると、祖父母自身の生活に影響を与えることもあるため、無理のない範囲で支援することが大切です。今回の場合、目安としては制服代の7万円に少し上乗せし、10万円程度を「お祝い金」として渡すのがよいでしょう。
 
また、現金ではなく、制服やカバンを一緒に買いに行って贈り物にしても喜ばれます。援助額は家庭の状況によって異なりますが、孫にとっては「おじいさんやおばあさんが気にかけてくれている」という気持ちが何よりうれしいものです。
 

孫の進学を支える、祖父母からの温かい支援

私立高校への進学には、学費以外にもさまざまな初期費用がかかるため、保護者にとっては経済的な負担が大きいと考える人は多いでしょう。文部科学省の調査を見ると、入学時に必要な制服代だけでも、上下の制服や指定のシャツ、ネクタイなどを含めて5万円前後が必要になると分かります。
 
また、体育の授業で使うジャージや運動靴、通学用の指定カバン、そして学校によってはタブレット端末の購入が必須となるケースもあり、これらをすべて合わせると初期費用が20万円近くになることも珍しくありません。
 
孫の新たな門出を見守りながら、金銭面でも気持ちの面でも支えてくれる祖父母の存在は、子どもにとっても親にとっても大きな励みとなるでしょう。援助の方法は、家庭によってさまざまです。
 
例えば、「制服代の足しにしてね」と10万円程度をお祝い金として包んで渡したり、入学準備の買い物に一緒に出掛けてその場で費用を負担したりするという方法もおすすめです。祖父母からの温かい支援や気持ちは、何より心強い贈り物といえるでしょう。
 

出典

文部科学省 令和5年度 子供の学習費調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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