オリンピック開催や鉄道開業50周年の際に購入した「記念硬貨」が自宅に多数あります。銀行で“お金に換える”とき、「手数料」はかかりますか?
「そのまま保管しておくよりお金に換えたい」というときは、銀行で両替してもらう方法を検討するとよいでしょう。
本記事では、記念硬貨を銀行で両替してもらう際の手数料についてご紹介するとともに、お金として使用できるかどうか、両替と買い取りではどちらがお得かなどもまとめています。
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目次
記念硬貨にはどのようなものがある?
今回の事例では「オリンピック開催」や「鉄道開業50周年」などの記念硬貨が自宅に多数あるということですが、記念硬貨にはどのような種類があるのか確認してみましょう。造幣局によると、表1のようなものがあります。
表1
| 記念別 | 貨種別 | 年銘 |
|---|---|---|
| 東京オリンピック記念 | 1000円銀貨幣 | 昭和39年 |
| 札幌オリンピック記念 | 100円白銅貨幣 | 昭和47年 |
| 瀬戸大橋開通記念 | 500円白銅貨幣 | 昭和63年 |
| 天皇陛下御即位記念 | 10万円金貨幣 | 平成2年 |
| 長野オリンピック冬季競技大会記念(第1次) | 1万円金貨幣 | 平成9年 |
| 新幹線鉄道開業50周年記念(東海道新幹線) | 100円クラッド貨幣 | 平成27年 |
| 東京2020パラリンピック競技大会記念(第三次・陸上競技) | 100円クラッド貨幣 | 令和元年 |
※独立行政法人造幣局「記念貨幣一覧」を基に筆者作成
記念硬貨によって額面が異なるため、両替する前に確認しておきましょう。
記念硬貨を銀行で両替する場合の手数料
記念硬貨を銀行で両替する場合の手数料が発生するかどうかは、銀行によります。
例えば、みずほ銀行では2025年7月1日から旧券・旧貨・記念貨取扱手数料が新設され、100枚まで990円、以降、100枚ごとに990円が加算されます。また、三菱UFJ銀行では2025年4月から同じく手数料が新設されており、100枚まで770円、以降、100 枚ごとに 770 円が加算されます。
一方で、百十四銀行のように「記念貨幣から同一金種の通常貨幣への両替に限り手数料不要」としている銀行もあるようです。銀行での両替を希望している人は、手数料について事前に調べておくとよいでしょう。
記念硬貨はお金として使える?
記念硬貨の両替に手数料がかかるとなると、両替すべきか迷う人もいるかもしれません。財務省によると、過去に発行された記念硬貨は「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」において貨幣として認められているため、お金として使用することが可能です。
ただし、記念硬貨は素材や大きさが異なっているものもあるため、自動販売機では使用できない場合もあるようです。そのため、お金として使用したいのであれば、銀行で両替してもらった方がよいでしょう。
両替と買い取りではどちらがお得?
記念硬貨を銀行で両替してもらう場合、額面通りのお金との交換になります。そのうえ手数料もかかる場合は、額面より少ない金額しか受け取れません。
記念硬貨によっては高額で取引されるものもあるため、両替ではなく買い取りに出すことも検討してみるとよいでしょう。
特に、希少性の高いものやコレクションとしての人気が高いものなどは高額買い取りしてもらえる可能性があります。例えば、前述の表1で紹介した「天皇陛下御即位記念10万円金貨幣」は49万1000円(2025年6月21日時点)で買い取りされている例もあるのでチェックしてみましょう。
銀行によっては記念硬貨の両替に手数料がかかる場合もある
オリンピックの開催や鉄道開業50周年の際などに発行された記念硬貨は、銀行へ持って行けば両替してもらえます。両替にかかる手数料は銀行によって異なるため、事前に確認しておくとおいでしょう。
また、記念硬貨の種類によっては、額面通りの金額で両替して手数料を支払うよりも、買い取りに出した方がお得な場合もあります。手元にある記念硬貨の買い取り価格をチェックしてみることをおすすめします。
出典
独立行政法人造幣局 記念貨幣一覧
株式会社みずほ銀行 旧券・旧貨・記念貨取扱手数料の新設について
株式会社三菱UFJ銀行 旧券・旧貨・記念貨取扱手数料新設のお知らせ
株式会社百十四銀行 記念貨幣や汚損した貨幣の交換に手数料はかかりますか?
財務省 過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
