引越し先で「町内会費1万円」を請求された! 高すぎるし“メリット”も感じないけど、加入は義務なの? 会費の「相場」もあわせて確認
本記事では、町内会の概要に加え、町内会費の使い道や相場、加入するメリット・デメリットなどについて解説します。
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町内会の加入は義務ではない
町内会とは、地域内の一定の区域に住所を有する人たちの社会的なつながりに基づいて形成された団体で、加入に法的な義務はありません。町内会の活動は地域によって異なりますが、主に次の通りです。
●情報共有活動
●防災および防犯活動
●環境整備
●親睦や交流に関する活動
地域のお祭りやゴミ集積所の清掃活動、回覧板での情報共有や災害時の支援物資の配布など、町内会は地域のコミュニティを良好に維持するために運営・活動をしています。
ママスタセレクトが行ったアンケート「町内会費(自治会費)について」によると、町内会費の相場は図表1の通りです。
図表1
ママスタセレクト 「町内会費(自治会費)について」より筆者作成
アンケートでは年間1001~1万円以内が半数以上と最も多く、次いで0~1000円となっており、8割以上の人が町内会費は年額1万円以内であることが分かります。1001円から1万円と幅広くはありますが、年間の町内会費としてはギリギリ相場といえそうです。
また、町内会によって異なりますが、町内会費の代表的な使い道としては、町内会が所有している施設の「維持管理費」やイベントなどでかかる「活動費」、災害時の救援物資を管理するための「防災費」といったものが挙げられます。
町内会に加入するメリット・デメリット
町内会では地域の環境を良くするためにさまざまな共同活動をしており、加入を検討するならメリット・デメリットをふまえて判断しましょう。
町内会に加入するメリットは次の通りです。
●地域の情報が得られる
●住民同士でコミュニケーションをとれる
●被災時に助け合える
●イベントに参加できる
町内会では地域内の交流や環境の整備を目的として共同活動をしているため、町内会に加入することでより安心・快適な暮らしができるでしょう。
逆に、町内会に加入するデメリットは次の通りです。
●会費を払う必要がある
●行事などに参加する必要がある
●町内会活動に参加する必要がある
町内会はあくまでも地域住民の共同活動により成り立っているため、町内会の活動に必要な資金や人手は町内会の人たちでまかなうことがほとんどです。
会費や活動の内容にもよりますが、今の地域に定住する場合や地域の人との交流が必要な場合は、町内会への加入も前向きに検討してみると良いでしょう。
まとめ
町内会は地域の社会的なつながりによって形成される団体で、加入は任意です。
地域内の交流や支え合いを目的として活動しており、会費は主に施設の維持・管理や防災活動などに備えて集金しているため、地域によって金額に差はありますが1万円以内が相場のようです。
会費や活動参加の負担は避けられませんが、町内会に加入することで安心・快適に過ごせるといったメリットもあります。自身が所属する町内会の活動内容や、加入した際のメリット・デメリットなどが会費に見合っているかをふまえて検討するのが良いでしょう。
出典
総務省 自治会・町内会等とは
ママスタセレクト 「町内会費」にいくら払っていますか?負担金ゼロの人から2万円超の人まで!<ママのリアル調査>
執筆者 : 梅井沙也香
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