旅先で「安いタクシー」に遭遇! 夫に「白タクだから乗らない」と言われましたが、何が問題なのでしょうか? 罰則や“ライドシェア”との違いも解説
本記事では、白タクが禁止されている理由やライドシェアとの違いなど、白タクの概要について解説します。
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白タクとは? 何がダメなの?
白タクとは、タクシー営業に必要な国の許可を受けずに、白ナンバーの自家用車やレンタカーなどで営業している違法タクシーです。
営業許可を受けているタクシー会社は事業用自動車の緑ナンバーを使用し、ドライバーは第二種運転免許を保有しています。しかし、白タクは営業許可を受けず違法に営業しているため、安全面などのリスクの大きさが懸念されているのです。
例えば、正規のタクシー会社ではドライバーの健康状態やアルコールのチェック、従業員教育などが行われており、保険の加入も義務付けられています。
しかし、白タクは安全管理などが全てドライバー個人によるものなので、無保険だったり飲酒運転や車両の整備不良などで危険に巻き込まれたりする可能性もありリスクが高いです。
また、白タクはドライバー個人が料金を設定しているため、料金が安く設定されることも多い一方、ぼったくりや詐欺などの被害に遭う恐れもあります。
白タクは行為自体が法律違反となるため、白タクを営業していた者には罰則があり、白タク行為と知りながら利用を促した場合にも、違反ほう助で罰則の対象となることがあるため注意してください。
白タクを利用することで、さまざまなトラブルや危険に巻き込まれてしまう可能性があるため、公共交通機関を利用する際には白タクの利用は避けましょう。
ライドシェアとの違いは?
ライドシェアと白タクの違いは、違法性があるかどうかです。
ライドシェアとは、タクシーが不足している地域や時間帯に交通機関の不足分を補うことを目的に、一般のドライバーが自家用車を使って有償で送迎を行うサービスです。2024年4月に解禁されました。
サービス自体は白タクと同様で、第二種運転免許を持っていない一般のドライバーが乗客を有償で運ぶ仕組みですが、ライドシェアの場合はタクシー会社が運営を管理しているためサービスの提供が合法化されています。
タクシー会社が運営を管理することで、事故時もドライバーとタクシー会社が責任を負うため、補償を受けられないといったリスクがありません。
また、料金もタクシーと同様で、初乗り運賃に距離と時間に応じた金額が加算される仕組みです。支払い方法が事前ネット決済なので、ぼったくりや詐欺などの料金トラブルを回避できるのも、白タクにはないメリットでしょう。
ライドシェアと白タクでは似ている点も多くありますが、ライドシェアは合法なのに対して白タクは違法となるため、きちんと違いを理解して合法化されている交通機関を適切に利用しましょう。
まとめ
白タクとは、第二種運転免許を保有しない一般のドライバーが国から営業許可を受けずに白ナンバーの自家用車やレンタカーなどで営業している違法タクシーです。
管理が徹底されているタクシー会社で行われている保険の加入や料金の設定、ドライバーの体調管理などが白タクでは全てドライバー個人の判断となるため、安全面やぼったくりなどのリスクが懸念されています。
白タクは、2024年4月にサービスが解禁されたライドシェアとも似ていますが、ライドシェアはタクシー会社が運営を管理しており、保険の加入や料金の設定もタクシー会社と同様であるため白タクのようなリスクがありません。
白タクは運営自体が違法のため、白タクと知りながら利用を促した場合も罰則の対象となることがあります。自分の身を守るためにも、違法性のある白タクは利用せずに合法化された交通機関を適切に利用するようにしましょう。
出典
国土交通省 近畿運輸局 違法タクシー(白タク)の啓発について
執筆者 : 梅井沙也香
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