「紹介状」がないと初診で「最低5000円」の追加費用がかかる「大病院」。普通の病院と何が違うの?

配信日: 2025.07.19 更新日: 2025.09.26
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「紹介状」がないと初診で「最低5000円」の追加費用がかかる「大病院」。普通の病院と何が違うの?
医療機関を受診する際、紹介状が必要といわれた経験がある人もいるでしょう。大病院を初めて受診する場合、紹介状がないと「特別の料金」が加算されることは一般的です。
 
この記事では、紹介状を持たずに大病院を受診した場合に発生する追加費用の詳細や、大病院と普通の病院は何が違うのかをご紹介します。
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大病院とは? 病院とクリニック(診療所)との違いとは?

一般的に「病院」は、複数の診療科と20床以上の病床を持ち、手術や入院、救急医療など幅広い医療を提供します。
 
そのうち大病院は「特定機能病院」、一般病床数が200以上の「地域医療支援病院」、そして「紹介受診重点医療機関」を指し、高度な医療を提供する病院です。
 
一方、病床数が19以下(または無床)で、おもに地域住民の日常的な病気や軽いけがの診療を担う医療機関がクリニック(診療所)です。
 

特定機能病院とは?

特定機能病院は、高度な医療技術を要する治療や、医療従事者の育成、最先端医療の研究開発を担うことを目的として厚生労働大臣によって承認された医療機関です。
 
特定機能病院の主な役割は、次の通りです。

●高度な医療の提供
●医療技術の開発と評価
●医療従事者の研修
●地域医療機関との連携

特定機能病院では、一般的な医療機関では対応が困難なケースに対して専門的な診断と治療を提供します。それ以外にも、新しい治療法や診断技術の研究開発など、医療の質の向上に貢献する役割を担っています。
 

地域医療支援病院とは?

地域医療支援病院は、地域の中核病院として、地域のほかの医療機関(かかりつけ医など)と連携し、地域医療の質の向上を図ることを目的とした病院です。
 
地域医療支援病院の主な役割は、次の通りです。

●かかりつけ医からの紹介患者に対する医療提供
●救急医療の提供
●医療機器などの共同利用
●地域医療従事者への研修

地域医療支援病院では、地域のかかりつけ医の紹介を受けて、より専門的な検査や治療を提供します。
 

紹介受診重点医療機関とは?

紹介受診重点医療機関は、外来機能の明確化や医療機関間の連携を強化し、紹介状を持っての受診に重きを置いて、患者の流れを円滑化することを目的とした医療機関です。
 
手術、化学療法、放射線治療など、高度な医療機器や設備を必要とする専門的な検査や治療を行います。
 

大病院における特別料金制度

診療所や一般の病院で対応できる症状の患者の受診で大病院が混雑して、本来の機能を果たせなくなるケースがあります。
 
そこで、病院の役割分担を進めて適切な治療を行うために、大病院における特別料金制度が取り入れられました。
 
これは、紹介状なしに大病院を受診した場合、通常の診察料と初診料に加えて特別の料金が発生する制度です(緊急時など、徴収の対象外になるケースもあります)。
 
この料金には健康保険が適用されず、全額自己負担となります。政府広報オンラインによれば、金額の目安は以下の通りです。

医科
初診:7000円以上
再診:3000円以上

 

歯科
初診:5000円以上
再診:1900円以上

この金額は各病院が独自に設定するため、実際にはさらに高額になることもあるでしょう。
 

大病院には高度な医療や救急医療などを提供する役割があり、普通の病院とは病床数などで違いがある

特定機能病院などにおける特別料金制度は、医療の適正な利用と地域医療連携の推進を目的とした仕組みです。
 
最適な医療を効率的に受けるには、日常的な健康管理や初期の病気の相談などはかかりつけ医に任せ、より高度な医療や専門的な診断が必要な場合に、かかりつけ医から紹介を受けて大病院を受診するのが望ましいでしょう。
 
各医療機関がそれぞれの役割を最大限に発揮し、患者が安心して質の高い医療を受けられる社会になるようにしなければなりません。そのためにも、私たち一人ひとりが医療制度への理解を深めることが大切です。
 

出典

政府広報オンライン 紹介状なしで大病院を受診すると特別の料金がかかります。診療所や病院を適切に使い分けましょう。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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