祖父の遺品整理で「銀色の500円玉」が出てきました。表面がかなり削れてしまっているようですが、まだ使えるのでしょうか?
この記事では、「銀色の500円玉」が今でも使用できるのかどうかを解説します。損傷している場合の引換基準や引換方法も紹介しているので、参考にしてください。
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目次
「銀色の500円玉」は今でも使用可能
「銀色の500円玉」とは、昭和57(1982)年に発行が開始された「500円白銅貨」と呼ばれる硬貨です。すでに発行されていませんが、通用力は有しており、今でも使用できます。
ただし、現在発行されている500円玉とは、材質や重さが異なるため、機械で貨幣を識別する自動精算機や自動販売機などでは使えない可能性があります。不安がある方は有人レジを利用してください。
500円玉だけでなく、その他の硬貨に関しても、以前に発行されたものが現在も使用できるケースが多くあります。見たことがない硬貨が家にあったら、一度銀行などで調べてもらうとよいでしょう。
損傷している硬貨の引換基準とは?
銀色の500円玉自体は使用できますが、極端に変形・変色している場合などは、有人レジでも使用できないことがあるため、注意が必要です。
硬貨はおおむね30年程度経過すると摩耗したり、汚れが目立ったりするといわれていますが、造幣局によれば、法律でその硬貨の流通が停止されたり、傷んで回収されたりするまでは、半永久的に社会で流通します。
また、日本銀行は、汚染や損傷した硬貨を新しいものに引き換える際の基準を定めています。硬貨の場合、模様が判別できるものを対象にしており、金貨は量目の98%以上のもの、その他は量目の2分の1を超えるものであれば、額面価格の全額をもって引き換え可能です。
表面が多少削れていても、模様の認識ができるのであれば、日本銀行で引き換えしてもらえる可能性が高いでしょう。
損傷している硬貨の引換方法
損傷している硬貨は、東京にある日本銀行の本店または全国32カ所にある支店へ直接持参すれば、引き換えてもらえます。ただし先述の通り、表面の模様が認識できない硬貨や量目が基準以下の硬貨は引き換えできない可能性があるため注意してください。
近くの銀行や信用金庫でも交換してくれる場合もありますが、手数料がかかったり損傷の程度によっては受け付けてもらえなかったりするかもしれません。事前に電話で確認するとよいでしょう。
昭和62年の500円玉はレア
他の年に比べて発行枚数が極端に少なかったため、昭和62(1987)年発行の500円玉は「レアコイン」といわれています。
現在は1円、5円、10円、50円、100円、500円の6種類の硬貨が流通していますが、もともと500円は硬貨ではなく紙幣でした。昭和57(1982)年に初めて500円玉が発行されたため、最も歴史が浅い硬貨です。
ちなみに法律上、500円札は今でも使用できます。しかし見慣れないため、店では受け付けてもらえないことが少なくありません。コレクションするのもよいですが、現在使える硬貨に交換したい場合には日本銀行で引き換えてもらいましょう。
歴史が浅いことから、現時点でレアな500円玉は昭和62(1987)年発行のものだけですが、記念硬貨は多く発行されています。オリンピックや国際博覧会の開催記念などに発行されることが多く、500円として使用できます。
「銀色の500円玉」は現在でも使用できる|表面が削れている場合でも模様が認識できれば引き換え可能なケースも
日本の硬貨は、法律でその流通が停止される、あるいは傷んで回収されるといったケース以外は、半永久的に社会で流通しているため、銀色の500円玉は現在でも使用が可能です。
表面が削れてしまい使用できなかった場合でも、模様が認識できれば、日本銀行に持ち込むことで新しい硬貨に交換してもらえる可能性があるため、遺品整理などで昔のお金が見つかった際は捨てずに取っておきましょう。
出典
独立行政法人造幣局 貨幣に関すること 貨幣Q&A 貨幣全般について 貨幣の耐用年数は何年ですか?
日本銀行 日本銀行が行う損傷現金の引換えについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
