娘の結婚式、「前日に3組」が欠席連絡…。「ご祝儀」はいただいていないそうですが、「料理代」や「引き出物代」、新郎新婦が全額負担することになりますか?
特に料理や引き出物は、キャンセルが間に合わず費用が発生することも少なくありません。
今回は直前キャンセル時の実際の費用負担や、ご祝儀がない場合の対応について解説します。
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目次
料理や引き出物の費用はキャンセルできるのか
結婚式の直前に招待客からキャンセルの連絡が入った場合、問題となるのがすでに準備されている料理や引き出物の費用です。結論から言うと、これらの費用は結婚式場との契約に基づき、原則として新郎新婦が式場へ支払うことになります。
結婚式場は、新郎新婦との契約に従ってサービスを提供します。料理の食材発注や仕込み、名前入りの席次表や引き出物の手配などは、式の開催日よりもかなり前から進められています。特に開催日間近になると、変更やキャンセルができないものがほとんどです。そして、開催日の直前になればなるほど、解約料は高額になるのが一般的でしょう。
例えば、料理と飲み物で1人あたり2万円、引き出物で5000円かかるとします。1組2名の招待客がキャンセルした場合、合計で5万円の費用が発生する計算です。3組となれば、その負担は決して小さくありません。
この費用は、あくまで式場との契約を履行するために新郎新婦が支払うものであり、招待客が直接式場へ支払う義務はありません。そのため、まずは新郎新婦が式場に対して支払いを行う必要があります。
とはいえ、「ご祝儀ももらっていないのに、すべて自己負担なのか」と悩む方もいるでしょう。そんなとき、キャンセルした招待客に費用を請求するのは妥当なのか、気になるところです。
キャンセルした招待客に費用は請求するべきか?
結婚式の場合、宴会や飲み会のようにキャンセル料をゲストに直接請求することは、慣習的にほとんど行われていません。披露宴はゲストをもてなす意義が強く、ゲストにも事情があることから、直前欠席で費用が発生しても、新郎新婦からは請求しないケースが多いようです。
一方で以下のケースのような場合は、費用について相談することも一つの選択肢です。
・グループ単位でのキャンセルで費用の負担が大きくなる場合
・率直な話ができる親しい親戚や友人である
・出席という返答だったのに、無断欠席
その場合、「料理や引き出物のキャンセルができず費用が発生してしまっています。一部を負担してもらえないでしょうか」のように、やんわりと相談するという形で伝えるのが望ましいでしょう。
ただし、関係性によっては請求をきっかけにトラブルになることもあるため、無理に請求せず、今後の付き合いも考慮して判断しましょう。
【参考】欠席する場合に招待客が心得ておきたいマナー
ここまでは新郎新婦側の視点で解説しましたが、参考として、招待客の立場でやむを得ず結婚式を欠席する場合の一般的なマナーについても触れておきます。
大切なのは、新郎新婦へ誠意をもっておわびと祝福の気持ちを伝えることです。
まず、欠席が決まった時点ですぐに電話で直接連絡を入れ、おわびと理由を伝えます。
次にご祝儀ですが、これはお祝いの気持ちですので、欠席する場合でもお渡しするのが一般的です。当初包む予定だった金額を、現金書留で郵送するか、後日改めてお祝いの言葉とともに手渡すとよいでしょう。その際、料理代や引き出物代を差し引くことはせず、お祝い金としてお渡しするケースが多いようです。
また、結婚式当日に祝電を送るなど、形として祝福の気持ちを表すことも、相手を思う大切な心遣いとなるでしょう。
ご祝儀がなくても、料理代や引き出物代は新郎新婦が支払うのが原則
結婚式直前のキャンセルは、準備を進めていた新郎新婦にとって、予想外の対応を迫られる場面です。しかし、発生した費用を誰が負担するかという問題以上に、大切なのはその後の人間関係です。
まずは相手の事情をよく聞き、対応することが重要です。やむを得ない事情であれば、相手を思いやることが大切ですし、そうでない場合は、周囲と話し合ってどう対応するかを決めたほうがよいでしょう。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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