通勤定期券をプライベートで使っていますが、「入場券」としても使えますか? 改札内のトイレに自由に出入りしたいです。
本記事では、通勤定期券の正しい使い方や、改札内のトイレを利用するための方法について解説します。
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
通勤定期券の利用範囲と入場券の必要性
通勤定期券は、指定された区間内での乗車を目的とした乗車券です。そのため、乗車を伴わない改札内への入場、例えば駅構内のトイレや店舗を利用するだけの場合には、定期券を使用することは規則上認められていません。このような場合は、別途入場券の購入が必要となります。
実際、JR北海道の公式サイトでは、「定期券を入場券代わりに使えるのか」という質問に対し、「定期乗車券は列車への乗車目的以外にはご利用いただけません。入場の際には入場券をお買い求め下さい」と回答しています。
なお、通勤定期券は通勤用の定期券と思われがちですが、通勤外の休日などプライベートで利用しても、会社に不利益が生じているわけではないため問題はないでしょう。
入出場するならICカードの利用も
入出場だけを目的とするなら、SuicaなどのICカードを利用して、入場券を購入せずに駅構内へ入出場するのが便利です。
ICカードを利用し、同一駅の自動改札機を2時間以内に入出場した場合、入場券と同額の料金がICカードのチャージ残高から自動的に差し引かれる場合があるからです。例えば、JR東日本の「タッチでエキナカ」の場合、電車特定区間内に属する駅、その他の駅ともに大人が150円、子どもが70円(各駅の入場券と同額)となります。
なお、本サービスはJR東日本により公開されている情報です。私鉄など他の鉄道会社では名称および料金が異なる場合や、そもそも類似サービスを提供していない場合もあります。詳細については、入出場を予定している駅ないし当該駅を運営する鉄道会社へ相談してください。
定期券での改札内トイレ利用は可能か
これまで説明したように、入出場のみの場合は原則として定期券は利用できません。もし、それを希望するのであれば、入場券を購入したり「タッチでエキナカ」のようなサービスを利用したりすべきです。150円など多少お金がかかりますが、ルールである以上はしっかりとそれに従うべきです。
実際のところは自動改札機で定期券を入出場に使っても定期区間内扱いでお金が発生することはないでしょう。しかし、だからといってそれに甘んじてもよいという問題ではありません。
定期券は入出場のみには使わず、駅員に相談ないし入場券あるいは「タッチでエキナカ」のようなサービスを利用すべきでしょう。
まとめ
基本的に通勤定期券をプライベートで利用しても問題はありませんが、入場券と定期券は異なり、入場券として定期券を使うことはできません。たとえトイレ目的で定期券内の駅での利用であってもそれは同様です。
改札内のトイレに行きたいのであれば、入場券ないし、入出場者向けのサービスを利用していくようにしましょう。
出典
北海道旅客鉄道株式会社
執筆者 : 柘植輝
行政書士
