新卒ですが、お世話になっている取引先の葬儀に参列します。香典は「3000円」ですが少ないですか?せめて香典袋は「立派な飾りがついたもの」を選ぶべきでしょうか?
しかし、その心遣いが、かえってマナーにそぐわない結果になる可能性もあります。この記事では、取引先への香典の適切な考え方と、金額に応じた香典袋の選び方などについて解説します。
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取引先への香典は3000円でもよい?
社会人になったばかりで、初めて取引先関係の葬儀に参列する場合、香典をいくら包めばよいのか分からず不安に思うのは当然のことです。特に、まだお給料も多くない中で「3000円では失礼にあたるのではないか」と悩む方もいるかもしれません。
結論から言うと、新卒の方が個人として香典を出す場合、3000円という金額は決してマナー違反ではありません。一般的なビジネスマナーとして、取引先関係者への香典は3000円から1万円程度が目安とされています。お世話になった度合いにもよりますが、まずは3000円から5000円を基準に考えるとよいでしょう。
ただし、自己判断せずに上司や身近な先輩に相談することが大切です。会社として慶弔規程があり、一同で香典を出すケースや、部署の同僚と連名で包む慣習があるかもしれません。また、故人と自社との関係性の深さによって、社内である程度の相場が決まっていることもあるでしょう。
香典袋は包む金額とのバランスも
香典で最も大切なのは金額と見た目のバランスです。弔意を示したいという気持ちから立派な香典袋を選びたくなるかもしれませんが、それはマナーとして適切でない場合があります。香典袋は、包む金額に合わせて選ぶのが基本です。
具体的には、香典袋の中央にかけられている飾り紐「水引(みずひき)」の種類で、袋の格を見分けることができます。
・水引が「印刷」されているタイプ
1000円から5000円程度の金額を包む場合に適しています。最もシンプルで手に入れやすいタイプです。
・黒白の本物の水引がかかっているタイプ
1万円から3万円程度を包む場合に適しています。
・双銀などの豪華な水引がかかっているタイプ
5万円以上の高額な香典を包む際に使用します。
仮に3000円を包む場合に、数万円を入れるような豪華な水引の香典袋を使うと、受け取った側は「袋は立派なのに中身が少ない」という印象を抱き、かえって非常識だと思われてしまう可能性があります。
また、高額な香典が入っていると勘違いさせてしまい、香典返しなどで余計な気を遣わせてしまうことにもなりかねません。なお、香典袋の形式や包む金額の目安は、宗教や地域、慣習によって異なる場合もあります。
香典は金額と袋の調和を意識し、心からの弔意を伝える
お世話になった取引先の方への香典で「3000円では少ないかもしれない」と感じ、立派な香典袋で気持ちを示そうと考える方もいるかもしれません。
しかし、香典のマナーでは、包む金額と香典袋の格を合わせることが大切です。3000円を包むのであれば、水引が印刷されたシンプルなタイプの香典袋を選ぶのが適切とされています。
また、取引先の葬儀に関しては、香典の金額や参列の可否などについて、会社としての方針がある場合もあります。迷ったときは、事前に上司や総務部などに確認しておくと安心です。
金額や形式だけでなく、実際に参列してお悔やみを述べることも、心からの弔意を伝える大切な手段といえるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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