令和7年度産米は「いつから」店頭に並ぶ? 出回り時期の“最新スケジュール・価格動向”を解説
2025年7月時点のスーパーで販売されるお米の全平均販売価格は、5キログラムあたり3600円を割り込んでいますが、特定ブランド米(銘柄米)では4200円台となっています。
令和7年産新米の収穫が間近に迫る今、「新米の出回りで価格はどう変わるのか?」「高値はいつまで続くのか?」と気になる人もいるのではないでしょうか。
本記事では、現状の価格水準と背景、新米の出回る時期、今後の価格動向について詳しく解説します。
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お米の高値はいつまで続くのか?
現在、精米5キログラムあたりの小売価格は高めの水準にありますが、直近の市場では徐々に下落しています。
実際に、7月7日の週においては量販店に並ぶお米の全平均販売価格が8週連続で下落し、3589円となっています。直近で4000円を超えていたのは6月2日の週ですから、お米全体の平均価格は「5キロ4000円」というピークは超えたと言ってよいでしょう。
こうした価格変化の背景には、政府による備蓄米の放出や、業者の在庫整理の動きがあると考えられます。また、令和7年産の新米が出回り始めることで、市場全体の供給量が増え、価格への下押し圧力が一段と強まるという見方もあるでしょう。
一方、銘柄米も、全平均価格ほどではありませんが、やはり価格低下の兆しが見えています。7月7日の週の平均販売価格は5キログラムあたり4261円で、3週連続の下落となりました。
令和7年産新米、出回り時期の最新スケジュールは?
令和7年産の新米は、全国的には作付け意欲の高まりを受けて収穫量が前年比40万トン増の719万トンと、過去最大の増加幅になる見通しです。
最も早く収穫が始まるのは、九州南部や四国などの温暖な地域で、7月中旬から「南国そだち」などの早生品種の収穫がスタートします。これらは8月上旬には市場に出回り始めるため、店頭で新米として見かけるのも比較的早いです。
その後、8月下旬から9月上旬にかけて、東北・北陸地方などでコシヒカリなどの中生品種の収穫のピークを迎え、順次出荷が本格化します。農産物検査を経てからの流通となるため、店頭に並ぶのは収穫から1~2週間後が一般的です。
このように、新米の流通は8月頃から始まり、9月から11月にかけて全国へと広がっていく見通しです。
今後の価格動向と消費者の購買行動の変化
令和7年産の新米が出回り始める中でも、価格が大幅に下がるとは限らないという見方もあります。
実際、鹿児島県では農協が提示した概算金(農家に仮払いする代金)が前年を上回る水準となっており、こうした価格設定を踏まえると、新米であっても一定の価格帯での取引が続く可能性があると見られているのです。
こうした中、供給や価格への不安を背景に、消費者の購買行動にも変化が見られます。産直通販サイト「食べチョク」によると、2025年上半期には食べチョクでの新米の予約注文数が前年同月比で455倍に増加し、予約販売を行う生産者の数も前年の3倍に達しました。
さらに、5月に実施された調査では、全体の4割の生産者が今後の販売において直販の比率を高める意向を示しました。これにより、今後はより早い段階で安定した入手を目指す動きが、さらに広がっていくと考えられます。
まとめ
令和7年産の新米が出回り始める中で、お米の価格は下落傾向を見せていますが、銘柄米については、まだ高値に感じる人が多いかもしれません。
そんな中、確実に手に入れたいという思いから、早めの予約や産地直送に目を向ける動きが広がっています。日々の食卓を支えるお米だからこそ、価格や収穫時期を見極めながら、自分や家族に合った買い方を見つけていけたらいいですね。
出典
農林水産省 米の流通状況等について スーパーでの販売数量・価格の推移(POSデータに基づき作成、全国・週次)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
