コンビニの「1円募金は意味がない」と思っていたら、セブンでは「年5億円」も集まってると聞き驚きました。 少額でも役に立つのでしょうか?
とはいえ、「1円なんて、意味あるの?」「本当に誰かの役に立っているの?」と疑問を抱いたことがある人もいるかもしれません。たしかに、たった1円では大きな支援にはならないように思えますが、全国規模で見ると意外な金額が集まっているのです。
本記事では、身近にある募金箱の実態、実際に集まった金額や使い道、そして近年広まりつつあるキャッシュレス募金について解説します。
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実際どのくらい集まっている?
「たった1円」の積み重ねが、どの程度の金額になるのでしょうか。セブン-イレブン記念財団の発表によれば、セブン-イレブンの店頭募金額総額は、2023年度は約4億円を、2024年度は5億円を超えています。
この金額は、全国のセブン-イレブン約2万2000店舗(2025年7月時点)を通じて年間で集まったもので、1店舗あたりの単純平均にすると年間で約2万3000円(5億円/2万2000店)です。
1日・1店舗あたりでは60円ほどですので、多くの人が気持ち程度に入れた小銭が、結果として数億円規模の支援金になっているといえるでしょう。
募金箱に集まったお金の使い道は?
募金箱に、なんとなく余った小銭を入れる人もいれば、「支援したい」という明確な思いで募金する人もいるでしょう。一般的に、募金箱に集まったお金は、以下のような団体や目的に向けて寄付されています。
・赤い羽根共同募金や日本赤十字社への支援
・災害被災地への義援金
・子ども食堂や子どもの貧困対策支援
・海外の教育支援や環境保護活動
例えば、セブン-イレブンの各店舗に設置された募金箱に集まった寄付金は、環境市民活動支援や自然環境保護活動、災害復興支援といった社会貢献活動に使用されています。
「1円玉募金」の課題とは
1円玉を中心とした硬貨の募金には、意外な課題もあります。例えば、募金箱を設置している期間中は、管理の手間や盗難防止のための警備コストが必要です。
また、硬貨の集計や運搬には手間とコストがかかります。場合によっては、銀行での両替や入金時に手数料が発生したり、時間がかかったりすることもあるでしょう。このような手間を解消する1つの手段として、キャッシュレス募金が挙げられます。
キャッシュレス募金の広がり
近年、コンビニやイベント会場などでは、キャッシュレスで募金できる仕組みが導入され始めています。
例えば、セブン-イレブンでは「nanacoポイント」を使った募金が可能です。また、店舗などに設置されたセブン銀行のATMを利用した仕組みもあります。ほかにも、世間では二次元コードやアプリ経由での募金も広がってきています。キャッシュレス募金のメリットは以下のとおりです。
・手持ちの現金がなくても募金できる
・硬貨の仕分けや手数料が発生しない
・データ管理がしやすく、集計や報告の透明性が高まる
今後は、スマートフォンからワンタップで募金ができるようなアプリ連携や、ポイントを寄付できる仕組みが増えていく可能性も十分あるでしょう。
まとめ
「1円を入れるだけじゃ意味がない」と思う人もいるかもしれません。しかし、全国で毎日何千人・何万人が同じように1円を募金すれば、その額は何億円にもなります。
その1円が、誰かの命をつなぎ、未来を支える資金の一部になるかもしれません。たとえ小さな行動でも、続けることで社会を少しずつ変えていけます。募金箱はそんな日常にある社会貢献の入り口ともいえるでしょう。
出典
一般財団法人セブン-イレブン記念財団 募金累計額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
