就職したばかりの息子が「年収250万円」で一人暮らしを希望中。家賃や生活費を考えると、暮らしていけるのでしょうか?

配信日: 2025.07.26 更新日: 2025.09.26
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就職したばかりの息子が「年収250万円」で一人暮らしを希望中。家賃や生活費を考えると、暮らしていけるのでしょうか?
就職したばかりの若者にとって、「自立」と「一人暮らし」は大きなステップです。ただ、年収が250万円という状況で本当にやっていけるのか、親として不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、手取り額の目安から生活費の実態、そして現実的な暮らし方までを解説し、暮らしていけるかどうかを冷静に判断する材料をお届けします。
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年収250万円の「手取り」は月17万円ほどが目安

年収250万円の場合、所得税・住民税・健康保険・年金などが差し引かれ、実際の手取り額は月16.5万〜17万円前後が一般的です。
 
月給で見ると、額面約20万円から3万円以上が各種控除で引かれるため、見かけ以上に使えるお金は限られます。
 
加えて、ボーナスがない・少ない企業の場合は年収=月収×12ヶ月になるため、ボーナス頼みの支出計画は危険です。毎月の予算管理がカギを握ります。
 

一人暮らしの生活費はどれくらい?

一人暮らしをする上でかかる支出の主な項目と目安金額は以下のとおりです。


・家賃:5〜6万円(都市部は要注意)
・光熱費:8000〜1万円
・食費:3〜4万円(自炊中心)
・通信費(スマホ+Wi-Fi):7000円前後
・日用品・消耗品:5000円
・雑費・交際費:1万〜1万5000円

合計でおよそ月14万〜15万円。つまり、手取り17万円からこの生活費を差し引いて月2〜3万円程度の余裕がある計算です。ただし、急な出費(病気、冠婚葬祭、家電の買い替えなど)や引越し・初期費用(敷金礼金、家具家電購入など)を考慮すると、この余裕は“余裕”とは言いがたいのが現実です。
 

毎月の収支はギリギリ。将来の備えが難しい?

月2万円の貯金ができても、年間で24万円しか貯まりません。実際には一人暮らしでの引越し費用が6万円~10万円以上、家電の買い替えも数万円から十数万円かかることも多く、大きな出費で簡単に消えてしまう金額です。
 
また、貯金ができない月が続くとクレジットカード利用に頼りやすくなり、家計が不安定になりがちです。
 
さらに、退職・転職・病気などの「緊急予備資金」や、結婚・出産といった将来のライフイベント資金も必要となるため、現在の収入だけでは「生活するだけで貯蓄できない」という状況に陥るリスクがあります。
 

安定した生活のためにできる工夫

それでも一人暮らしをしたいなら、以下のような工夫が有効です。
 

1.家賃を抑える

職場近くの地方エリアや築古物件、シェアハウスなどを検討する。
 

2.スマホ・通信費を見直す

格安SIMやキャンペーンの活用で数千円削減する。
 

3.食費は自炊中心に

週末まとめ買い・冷凍保存で効率よく節約する。
 

4.副収入を得る

本業に支障のない範囲でのスキル活用・副業を検討する。
 
さらに、可能であれば親が一時的に敷金・礼金などの初期費用を援助するだけでも、月々の負担をかなり軽減できます。
 

まとめ

年収250万円でも、一人暮らしは「不可能」ではありません。しかし、何も対策をせずに家賃や支出を決めてしまうと、すぐに家計は破綻してしまいます。
 
大切なのは、毎月の支出を正しく把握し、節約と管理を習慣化すること。目の前の「自立」だけでなく、数年後の生活の安定を見据えて、無理のない範囲で暮らしをスタートさせることが重要です。
 
息子さんの一人暮らしが無事にスタートし、継続できるよう、親として支援できるポイントを話し合ってみるのも一つの方法かもしれません。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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