子どもが住む“家具家電付き賃貸”で「洗濯機が水漏れしてる」と連絡が。この場合、修理費は本人が払うのでしょうか?

配信日: 2025.07.27 更新日: 2025.09.26
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子どもが住む“家具家電付き賃貸”で「洗濯機が水漏れしてる」と連絡が。この場合、修理費は本人が払うのでしょうか?
家具家電付きの賃貸に入居しているお子さまから「洗濯機が水漏れしている」と連絡を受け、修理費用の負担に悩んでいる保護者もいるでしょう。特に「備え付けのもので故障したら、誰がどう対応するの?」と疑問に思われる方は多いです。
 
本記事では、家具家電付き賃貸における故障対応の責任範囲や、修理費の負担がどちらにあるのか、軽減するための方法をわかりやすくご紹介します。
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家具家電付き賃貸で水漏れ。まず確認すべき契約と責任の範囲

家具家電付き物件とは、洗濯機や冷蔵庫などが備え付けられており、契約期間中に無料で使用できる物件です。契約書や賃貸契約書上の設備リストにこれら家電が記載されているはずです。
 
まずは賃貸借契約書や重要事項説明書を確認しましょう。通常、備品の設備補修責任は、貸主(オーナーや管理会社)が「経年劣化による故障」を無料で修理または交換する義務がある旨が記載されています。
 
対して、入居者が正しく使わずに故障した場合は「使用者負担」となるケースが一般的です。ここで重要なのは、今回は「水漏れ」であること。排水ホースの劣化や取り付けミス、消耗が原因であれば貸主負担となる可能性が高いです。
 

「経年劣化」と「使用者の故意・過失」はどう違う? 費用負担は?

経年劣化とは、長年使用することで部品が傷んだり、ホースが摩耗したりする自然な劣化のことです。水漏れはその典型例で、経年劣化の場合は貸主が修理費用を負担すべきとされています。
 
一方で、以下のような場合は、使用者の責任が生じ、入居者の負担となる可能性があります。


・洗濯機を無理に動かして排水ホースを傷つけた
・洗剤ケースやゴミ取りフィルターの手入れ不足によって詰まらせた
・異物(硬貨や小石など)を取り除かずに排水口を詰まらせた

特に家具家電付きの場合、貸主側は契約上、メンテナンス責任を負うのが一般的です。契約書の「設備使用上の注意」をしっかりチェックし、貸主側に連絡→原因判定→貸主負担か自腹かの流れが基本となります。
 

修理費用を軽減するには? 保険や交渉、貸主対応のコツ

無事貸主が修理または交換対応と判定された場合は問題ありませんが、万が一「使用者責任」とされた場合も負担を減らす方法があります。
 

1. 家財保険・賠償責任保険を活用

入居時に家財保険や賠償責任保険などに加入していれば、水漏れでも補償対象になるケースがあるため、まずは自宅の保険証券を確認しましょう。
 

2. 修理前に貸主や管理会社へ連絡し共有

勝手に修理業者に依頼せず、貸主または管理会社に連絡しましょう。指定業者がある場合、別業者に依頼してしまうと、トラブルにつながりやすくなります。
 

3. 長期間の使用に伴う劣化なら交渉も可能

2年以上使用している場合、「減価償却分」分だけ入居者と折半になることもあります。費用を分担してもらえるよう丁寧に交渉してみましょう。
 

まとめ:まずは規約確認→貸主への連絡→責任範囲判断を

契約書で「設備故障=貸主負担」となっていれば、備え付け洗濯機の水漏れも修理費は貸主負担になります。使用者側に明らかな過失がなければ、お子さまに費用を請求されることは基本的にありません。
 
万一、入居者責任とされた場合でも、保険活用や交渉で負担軽減は可能です。まずは契約内容を確認し、原因調査の上で貸主や管理会社へ連絡して対応を進めてください。「誰がどう負担するのか不安……」という状況でも、制度や交渉ルールを知ることで安心して対応できます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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