国交省が「置き配の標準化」「手渡し100円追加」を検討中と聞きました。盗難が心配ですが、リスクはないのでしょうか…?
ただ、これまでは手渡しの受け取りばかりで、置き配の利用に不安を持つ人もいるかと思います。
本記事では、置き配の詳しい仕組みや注意点を解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
「置き配」制度の検討内容
置き配は、インターネットなどで商品を購入した場合に、配送されてきた商品を家の玄関前などの指定した場所に置いてもらい商品を受け取ることです。配達完了後はメールなどで通知が来ることが一般的です。配達員と対面せずに荷物を受け取れるのが特徴的です。
物流業界のドライバー不足に対応し、再配達によるドライバーの長時間労働を防ぐため、国は置き配を標準とする制度を検討しています。宅配便のルールが記載されている「標準宅配便運送約款」には、現在、置き配に関するルールは明記されていません。
届け先が不在の場合は、不在連絡票を通知し、事業所で荷物を保管する仕組みになっています。これについて今後、「標準運送約款」の見直しがされる予定です。
荷物の受け取りで、置き配ではなく、手渡しを希望する人は、追加料金がいくらぐらい発生するのか気になるかと思います。現時点で具体的な金額は示されていませんが、100円から200円程度かかるのではないかという見方もあります。
「置き配」を利用するときの注意点と対策
対面せずに受け取りができたり、再配達の手間を減らすことができたりする置き配ですが、利用するにあたって、トラブルが発生するケースもゼロではありません。置き配を利用する場合は、注意点を知り、未然にトラブルを防ぐ対策が必要です。
注意点1:商品が盗難される可能性
置き配を利用するときは、まず荷物が盗難されるケースに注意しなければなりません。配達完了のメールが届いたにもかかわらず、荷物が玄関前など指定の場所に見当たらないという事例も報告されており、配達されたものが盗難されている可能性が考えられます。
万一、盗難された場合は、荷物が戻ってこないことも考えられるでしょう。
置き配を利用する場合は、配達完了メールを受け取ったら、荷物を玄関前などに放置せず、すぐに受け取るようにしましょう。また、高額な商品を購入した際などは置き配は避けるのをおすすめします。
注意点2:商品が雨で濡れてしまう可能性
置き配を利用すると、置き場所によっては、突然の雨によって商品が濡れてしまう可能性もあります。せっかくの荷物が濡れてしまい、使用不能になってしまうこともあるでしょう。置き配の場所を雨に濡れないよう工夫したり、天気予報を確認したりして、スムーズに荷物の受け取りができるようにしましょう。
対策として宅配ボックスが有効
宅配ボックスは、家の外に設置しておき、配達業者が荷物を入れることができる鍵付きのボックスです。受取人が好きな時間に宅配ボックスから荷物の受け取りができるのがメリットです。また、配達業者にとっても、受取人が家にいないときであっても、宅配ボックスがあれば再配達の手間がかからず、配送の負担が減ります。
宅配ボックスを設置しておくと、玄関先に荷物を放置せずに済むので、盗難対策になります。また、突然の天候悪化で雨が降ったとしても、荷物が濡れるのを防げるでしょう。
今後の制度に着目し、リスクを理解した上で置き配を利用しましょう
今後、置き配が標準となる新制度の導入が予想されます。置き配を利用する場合、リスクを理解して、トラブルを避けられるように自分で対策する必要があります。
高額商品を購入するときは置き配を控えたり、置き配を利用したときはすぐに荷物を受け取ったりするなどの工夫が必要です。荷物の盗難や雨に濡れるのを防ぐためにも、置き配を依頼するときは、宅配ボックスの利用を検討してみるのもよいでしょう。
出典
国土交通省 標準宅配便運送約款
国土交通省 標準運送約款
独立行政法人 国民生活センター 「置き配」でのトラブルに注意
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
