祖父の遺品に「昭和30年発行」の「500円札」が！ 隅に「紙片」があると数十万の価値がつくって本当？

遺品整理をしていたら、昭和30年発行の500円札が出てきたという人もいるかもしれません。隅に「紙片」が残っていると、額面以上の価値がつく可能性があります。
 
この「紙片」は福耳と呼ばれる希少な特徴で、コレクターに人気があるようです。本記事では、500円札の概要や価値を決めるポイント、福耳付きの買い取り相場を解説します。
 
古いお札に心当たりがある人は、ぜひチェックして高額買い取りのチャンスをつかみましょう。

500円札とは？ 昭和の名紙幣の特徴と歴史

国立印刷局によれば、500円札は1951年（昭和26年）に発行開始され、1994年（平成6年）に発行停止となりました。表面には明治維新の立役者の一人として知られる岩倉具視、裏面には富士山が描かれた美しいデザインが特徴です。
 
500円札にはB号券（1951〜1971年）とC号券（1969〜1994年）の2種類があり、寸法、紙の色、記番号などで見分けられます。
 
現在、500円札は法定通貨として使用できるとされていますが、銀行では額面の500円硬貨に交換されるようです。しかし、特定の条件を満たすとコレクター市場で高値がつく可能性があります。
 

福耳付き500円札とは？ 価値を高める希少な特徴

福耳とは、紙幣の製造過程での裁断ミスにより、四隅に余分な紙片が残った状態を指します。現在の高度な製造技術ではほぼ見られませんが、500円札が発行された当時は、こうしたミスがまれに発生したようです。
 
この福耳付き紙幣はコレクターに人気があり、額面を大きく超える価値がつくこともあるとされています。福耳の価値は、紙片の大きさや位置、紙幣の状態によって異なるようです。
 
例えば、目立つ紙片が残っている未使用品は特に高額で取引される傾向があります。福耳以外にも、印刷ミス（エラープリント）や珍しい記番号（ゾロ目や連番など）も価値を高める要素とされています。
 
手元にある500円札に紙片が残っている場合、専門家による査定で驚きの価格がつくかもしれません。表1は、500円札の種類と特徴、買い取り相場をまとめたものです。
 
表1

種類	発行期間	特徴	買い取り相場
B号券	1951〜1971年 （昭和26〜昭和46年）	・記番号A・Bの最初期は特に希少性が高い ・状態良好なものはコレクター価値がある	未使用：5000〜2万円程度 ※ピン札や美品はさらに高値の可能性
C号券	1969〜1994年 （昭和44〜平成6年）	・発行枚数が多く、市場での流通量が多い	未使用：3000〜1万5000円程度 ※状態による
福耳付き	おもに1950年代	・裁断ミスによる余分な紙片 ・希少性からコレクター需要が高い	数十万円
エラープリント	–	・印刷ミスがある（例：インクのズレ、欠落） ・ミスの程度により需要が異なる	1万〜5万円

※筆者作成
 
福耳付きは希少性が高く、状態がよければ数十万円に達するケースもあります。ただし、相場は市場や買い取り店の需要により変動するため、最新の査定を受けることをおすすめします。
 

500円札を高く売るための3つのポイント

500円札を高く売るには、以下のポイントをおさえましょう。
 

1.そのままの状態で保管する

紙幣は湿気や汚れに弱く、誤った扱いで価値が下がることがあります。無理にクリーニングせず、専用のケースや袋に入れたまま査定に出すとよいでしょう。
 

2.まとめて売却する

500円札だけでなく、ほかの古銭や紙幣、貴金属などを一緒に売ると、買い取り価格がアップすることがあります。遺品整理で見つかった不要品は、まとめて持ち込むことが賢明といえます。
 

3.信頼できる買い取り店を選ぶ

古紙幣の価値を正確に評価できる専門店を選びましょう。一般的なリサイクルショップよりも高額で買い取ってもらえる可能性があります。
 

福耳付きの500円札は数十万円で売れることもある

昭和30年発行の500円札、特にB号券や福耳付き紙幣はコレクター市場で高値がつくことがあります。
 
買い取り相場は種類や状態で異なり、未使用品やエラープリントはさらに高額になる場合があります。高く売るには、紙幣をそのままの状態で保管し、信頼できる専門店を選ぶことが重要です。
 
遺品整理で500円札を見つけたら、福耳の有無を確認し、専門家に査定を依頼して高額買い取りのチャンスをつかみましょう。
 

出典

国立印刷局　お札の基本情報
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー