「約390万円」もの違いが!? 「私立大学・入学初年度」の「平均納付金額」を学部別に解説!
将来に向けて無理なく学費を準備するには、大学への納付金額を把握し、貯蓄を計画的に進めることが大切です。今回は、私立大学の納付金について解説します。
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私立大学の学部別の納付金
私立大学へ進学する際、入学初年度にかかる納付金は学部ごとに大きく異なります。表1は各学部の納付金の平均額をまとめたものです。
表1
| 分類 | 学部系統 | 納付金平均額 |
|---|---|---|
| 文科系 | 文・文教育 | 121万1021円 |
| 神・仏教 | 114万4095円 | |
| 社会福祉 | 118万2365円 | |
| 法・商・経 | 118万4403円 | |
| 理科系 | 理・工 | 148万1090円 |
| 薬 | 207万6070円 | |
| 農・獣医 | 148万3766円 | |
| 医歯系 | 医 | 507万9434円 |
| 歯 | 438万1708円 | |
| その他 | 家政 | 125万7113円 |
| 芸術 | 164万1446円 | |
| 体育 | 130万5625円 | |
| 保健 | 150万1799円 |
※文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を基に筆者作成
表のように、私立大学の納付金は学部ごとに開きがあります。とくに高額なのは医療系で、医学部が507万9434円、歯学部が438万1708円、薬学部は207万6070円です。
一方で、文系学部では費用が比較的少なくなっています。神・仏教は114万4095円、社会福祉が118万2365円、法・商・経でも118万4403円と、いずれも120万円程度です。
最も高い医学部と最も低い神・仏教学部を比べると、初年度納付金の差額は約393万円です。進学を検討する際には、学部ごとの教育内容だけでなく、こうした費用の違いにも注目する必要があるでしょう。
大学の学費をためる3つのポイント
私立大学に入学するには、ある程度まとまった費用が必要なことが分かりました。ここからは、学費を準備するためのポイントを解説します。
1.児童手当を貯蓄しておく
私立大学の初年度の納付金は、文系でも100万円を超える水準であり、医療系では400万円以上になるケースもあります。この費用に備えるには、0歳から支給される児童手当を計画的に蓄えると効果的でしょう。
15歳までに受け取れる総額は、約200万円とされています。子ども名義の口座を活用すれば、将来の進学資金として積み立てられるでしょう。
2.共通の口座で支出をまとめる
大学進学に向け学費を準備するにあたっては、家計の管理方法の見直しも大切です。共働きの家庭では、1つの口座にそれぞれ決まった金額を入れ、その口座から家賃や光熱費、食費などをまとめて支払うと、毎月の支出を把握しやすくなります。
使い道を明確にして無駄を減らせば、残ったお金を貯蓄に回すことも可能です。
3.習い事は計画的に
将来の学費を考えると、習い事にかけるお金は慎重に調整する必要があります。周囲の家庭に合わせて始めるのではなく、まずは毎月の貯蓄額を決めたうえで、無理のない習い事を検討するとよいでしょう。
なお、習い事に使う金額は手取りの4〜6%が目安とされています。手取り25万円なら、1万〜1万5000円ほどです。
初年度の平均納付額は学部によって約390万円も違いがある
今回は、私立大学の学部別納付金と、進学費用をためる工夫を解説しました。私立大学の初年度納付金は、学部によって大きな差があります。とくに医療系は平均で400万円を超える費用が必要です。
将来の教育資金に備えるためにも、児童手当の積み立てや家計の見直しなど、早い段階から準備を始めましょう。
出典
文部科学省 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等 平均額(定員1人当たり)の調査結果について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
