子どもが「医師」になりたいと言っています。世帯年収“600万円”なのですが、医療系の大学進学のためにいくら準備すればいいのでしょうか?

配信日: 2025.08.03 更新日: 2025.09.26
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子どもが「医師」になりたいと言っています。世帯年収“600万円”なのですが、医療系の大学進学のためにいくら準備すればいいのでしょうか?
「医者になりたい」というお子さまの夢を応援したい。だけど、医学部の進学にはお金がかかるという話も聞くし、うちの年収で本当に大丈夫なのか——。
 
この記事では、世帯年収600万円のご家庭が「医学部進学」に備えるために必要な学費の目安、進学先ごとの費用の違い、現実的に準備すべき金額、そして学費負担を軽減できる支援制度まで、わかりやすく丁寧に解説します。早めに正しい情報を知ることで、お子さまの夢を現実に近づけましょう。
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医学部に進学すると、どれくらいお金がかかる?

医学部は6年間通う必要があり、他学部よりも学費が高くなります。

【国公立大学の場合】

●入学金
約28万円
●授業料
年約54万円(2024年度まで)、2025年度以降は年約64万円(6年で約414万円)
合計 約350〜414万円

【私立大学の場合】

●最も安い大学でも6年間で約1850万円
●高額な大学だと4600万円を超えることも

私立と国公立で費用の差は最安でも約1500万円、最高で約4200万円にもなります。同じ「医学部」でも進学先によって準備する金額は大きく変わります。
 

公立・国立と私立、学費はどう違う?

国立大学は学費がほぼ一律で、もっとも負担が少ない進学先です。2025年度から東京大学など一部大学で授業料が引き上げられ、年間約64万円となりますが、おおむね国立大学は公立や私立より低い学費です。
 
例えば東京大学や京都大学などの医学部の年間授業料はおおむね54万円(2024年度まで標準額)ですが、2025年度以降は大学によって約64万円になるところもあります。入学金約28万円を含め、6年間で約350万円〜414万円で卒業できます。
 
公立大学(都道府県立など)は出身地域によって学費が異なり、地域内出身者は国立大学よりも安い場合がありますが、地域外出身者の学費は高くなる傾向にあります。全体として国立大学に近い学費水準です。
 
一方、私立大学は大学によって大きく学費が異なります。例えば、国際医療福祉大学は約1850万円、川崎医科大学は約4550万円と、2700万円の差があります。このように、私立大学の学費負担はかなり重く、進学にあたっては奨学金や教育ローンなどの計画を立てる必要があります。
 

年収600万円の家庭なら、どれくらい準備すべき?

年収600万円の家庭は、国公立大学の学費を家計で準備することは現実的ですが、2025年以降の大学無償化制度の対象外となる場合が多いため、無償化支援をあてにしすぎない計画が必要です。初年度に必要な費用(入学金約28万円+授業料約54〜64万円)は合計で約82万〜92万円となるため、一定の貯蓄が必要です。
 
また、入学後も教材費・交通費・一人暮らしの生活費などが加わり、年間150万〜200万円程度の費用がかかる見込みです。特に一人暮らしの場合には生活費が大きな負担になることを見越して準備しましょう。
 
私立大学の場合は、6年間で約1,850万円〜2,000万円の学費が必要であり、家計だけで賄うのは難しいため、奨学金や教育ローンなどの制度を活用する必要があります。
 

早めの資金計画と制度活用がカギ

世帯年収600万円のご家庭でも、国立大学の医学部を目指すなら学費面のハードルは高くありません。入学までに初年度費用として約100万円を目安にためておき、在学中の生活費を見越して年間150万円前後の支出に備えるのが理想です。
 
私立大学を目指す場合は、2000万円以上の費用がかかるため、奨学金・特待制度・修学資金制度などの活用が不可欠になります。
 
大切なのは、進学後に慌てるのではなく、早めに現実的な進路を見据えて資金計画を立てることです。お子さまの夢を支えるためにも、今からできる準備を一歩ずつ始めましょう。
 

出典

国際医療福祉大学 学生納付金
川崎医科大学 学納金(医学部医学科)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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