カフェのコンセントは使用不可!? 今まで普通に使っていたけど「電気泥棒」扱いをされてしまうの!?
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目次
カフェでコンセントを無断使用すると本当に窃盗罪になるのか?
私たちが日常的に使う「電気」は、法律上も立派な財産です。刑法第245条では「電気は財物とみなす」と規定されており、無断で使用すると刑法第235条の窃盗罪にあたる可能性があります。
つまり、カフェで店側の許可なくコンセントを使いスマホやPCを充電した場合、「電気泥棒」として処罰される可能性があるのです。
管理者の意思に反して一度だけ無断使用した程度では、逮捕や立件に至る可能性は低いものの、複数回行ったり、注意を無視して使い続けたりすれば、窃盗罪に問われる可能性があるでしょう。
許可なしは違法? 客用設置の判断基準とは?
では、カフェのコンセントはすべて「無断使用禁止」なのでしょうか? 実は、設置状況や店側の意思表示によって判断は変わります。
席にコンセントがあり、案内やPOPで「ご自由にお使いください」と表示されている場合は、客用として設置されていると考えられ、基本的に利用しても問題ないでしょう。
一方、清掃用や業務用として壁際やレジ裏にあるコンセントを無断で使用した場合は、客用ではないため、窃盗罪に問われるリスクはさらに高まります。
「表示がないから使ってもいい」と考えるのは危険です。業務用コンセントが客席近くにあっても、許可なく使用することは、法的にもマナー的にも問題があるため注意しましょう。
実際に摘発されたケースとは? 金額の大小も関係するのか?
「たった数円の電気代で逮捕?」と驚く方もいるでしょう。過去には、駅構内のコンセントで携帯電話を充電した人が、たった3銭分の電気を使ったことで微罪処分になった例や、コンビニで無断充電をした中学生が書類送検された事例もあるようです。
これらの事案では、使用した電力量や金額の大小よりも、「店や施設の許可なく使用した」という事実が重視されました。窃盗罪成立の判断は「経済的価値」だけではなく、「所有者の管理権限に反するかどうか」もポイントです。つまり、たとえ1円未満でも犯罪が成立する可能性があるのです。
どうすればいい? 安心してカフェを使うためのマナーと解決策
結論として、カフェでコンセントを利用する場合は、まず店員に一言確認するのが安全です。特に混雑時や長時間の使用は、他の客や店の業務に支障をきたすおそれがあります。
また、店側としても、客用コンセントを設置する場合は「利用可能」と明示することでトラブルを防げますし、使用制限時間や座席を限定する方法も有効です。
利用者も店舗も、互いの立場を尊重しながら「電源マナー」を守れば、快適で安心なカフェ時間が過ごせます。電気は目に見えない資源ですが、その利用には必ずコストとルールがあることを忘れないようにしましょう。
出典
デジタル庁 e-GOV 法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二百三十五条、第二百四十五条
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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