今の車に乗って10年、ローンも終えて落ち着いてきた頃に「損になるから買い換えよう」という夫…いったいなぜ?

配信日: 2025.08.16 更新日: 2025.09.26
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今の車に乗って10年、ローンも終えて落ち着いてきた頃に「損になるから買い換えよう」という夫…いったいなぜ?
「やっとローンも終わったし、あと数年はこの車に乗り続けよう」……そんな風に考えていたら、突然夫から「そろそろ買い換えようか」と提案されて驚いた、という経験はありませんか?
 
特に、今の車に不満があるわけでもなく、家計を考えても“今すぐ買い替える理由が見当たらない”と感じる人にとって、「損になるから」という夫の主張は、なかなか理解しづらいものです。
 
この記事では、車の買い替えを巡って生まれがちな家族間のギャップと、本当に買い替えが「損を防ぐ手段」になるのか? という疑問について、分かりやすく解説していきます。
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ローンも終わって快適なのに……。なぜ「買い換え」を勧めてくるの?

車を変えて10年、ローンも完済し、愛着も湧き、家計にとっても一つの節目と感じることでしょう。その段階で「買い替え」を勧めてくるのは、一見すると家計を無視した無駄遣いにも思えます。
 
でも、実は「損になる」という理由には、次のような背景があることもあるようです。
 

1. 中古車としての「価値が残っているうちに売りたい

車は資産というより“消耗品”に近く、年数がたてばたつほど価値が落ちていきます。特に10年を超えると中古市場での下取り価格は急激に下がると言われています。
 
たとえば、9年目の車は数十万円の下取りがつくことに比べ、11年目の車は値段がつかない、または廃車代がかかることもあるでしょう。
 
つまり、「まだ値段がつくうちに買い換えたほうが結果的にトータルコストが安い」という見方があるのです。
 

2. 修理・車検の費用がかさんでいく時期に入る

10年を過ぎると、次のような“消耗部品”の交換・修理が必要になるケースが増えてきます。


・タイヤ・ブレーキ・バッテリー
・オイル漏れや冷却装置の劣化
・エアコンや電装系トラブル

このタイミングで「修理に何十万円かかるくらいなら、買い替えた方が効率的」と考える人も少なくありません。特に、次の車検で20万円以上かかるようなら、思い切って買い替えた方が安心という判断につながります。
 

3. 燃費や税金の面で「古い車は割高」

古い車は燃費が悪いだけでなく、自動車税や重量税も年数に応じて加算されることがあります。とくに13年を超えると「重課税」となり、税額がアップします。
 
それに対して、最近の車は、燃費性能が高くガソリン代が抑えられたり、税制優遇(エコカー減税など)が適用される場合もあるようです。
 
つまり、見えない“維持コスト”が今後上がっていくことを見越して、早めに動こうというのが夫側の主張かもしれません。
 

一方で「今、買い換えない方がいい」理由もある

ただし、「今はタイミングではない」と感じるのも当然のことです。買い替えを検討する際、以下のような不安を感じることがあるでしょう。


・ローンを組み直せば毎月の支出が増える
・子どもの教育費や住宅ローンの時期と重なる
・今の車に大きな不具合がなければ十分使える

また、「数年後に買い換える」と計画的に考えていた場合、急な出費や買い替えには心理的抵抗もあるでしょう。
 

結局、今買い替えるのは“損”なの? “得”なの?

ポイントは、「感情」ではなく「数字」で比較してみることです。たとえば、今の車にこれからかかる費用(修理・車検・税金)や、買い替える際の初期費用(頭金・ローン・登録費用)、新車にした場合の月々の維持費(燃費・税金・保険)はどれくらいになるのかを試算してみましょう。
 
これらを3年〜5年単位で比べることで、どちらが合理的かが見えてきます。また、「中古の低年式車」や「カーリース」という選択肢も視野に入れることで、買い替え=高額支出という先入観も薄まるかもしれません。
 

まとめ:「今すぐ買い替え=損」とは限らない。数字とライフプランで判断を

夫の「損になるから買い替えよう」という言葉の背景には、将来を見越した家計や安全性への配慮がある可能性もあります。一方で、節目の時期だからこそ大きな買い物は慎重に決めたいという気持ちもよく分かります。
 
だからこそ、感情だけで判断しないこと、家計の中長期的なバランスをふまえて検討することなどが求められるでしょう。夫婦でしっかり情報を共有し、「お互い納得できる選択」ができれば、損得を超えた満足感につながるはずです。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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