実家で父から「聖徳太子の一万円札」をもらった!「昔のお札は高く売れる」と聞きましたが、どれだけの価値があるのでしょうか?「レア紙幣」の条件も確認

配信日: 2025.08.19 更新日: 2025.09.26
この記事は約 3 分で読めます。
実家で父から「聖徳太子の一万円札」をもらった!「昔のお札は高く売れる」と聞きましたが、どれだけの価値があるのでしょうか?「レア紙幣」の条件も確認
日本ではこれまでに何度も新しい紙幣が発行されており、直近では2024年7月に新しい紙幣の流通が始まったのは記憶に新しいでしょう。
 
旧紙幣は徐々に市場から姿を消していきますが、熱心なコレクターがきれいな状態で保管することもあります。なかには通常の紙幣としての価値以上の価格で取引される紙幣もあります。
 
本記事では旧紙幣をコレクションしている父親から生前贈与をかねて一部を受け取った人を想定し、「今でも旧紙幣は使えるのか」「高く売れるのか」という疑問にお答えしていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

今は印刷されていない「旧紙幣」は、現在でも支払いに利用できる

今は新規に発行されていない「旧紙幣」を親から受け取った人が最初に気になるのは、「お金として使えるの?」ということではないでしょうか。
 
結論、旧紙幣であっても、現在流通している紙幣と同様に買い物やサービスの支払いに利用できます。
 
例えば、聖徳太子の肖像画が描かれた旧一万円札は、1986年1月4日に発行を停止していますが、現在でも有効に利用できます。
 
一度発行された紙幣は、法的な特別措置をとられない限り効力を失うことはない、と日本銀行の公式サイトにも明記されています。
 
日本銀行によると、紙幣や硬貨の効力を失わせる特別措置は過去に3回行われています。これまでに発行された56種類の銀行券のうち31種類はすでに効力を失っていますが、今回の「聖徳太子の旧一万円札」に関しては現在でも有効です。
 

高い価値がつく旧一万円紙幣は売ったらいくらになるの?

聖徳太子の肖像画が描かれた旧一万円札は、1958年から1986年まで実に30年近くにわたって発行され続け、多くが流通しているため、希少価値はほかの希少な紙幣や硬貨と比較して高いとはいえません。
 
ただ、保存状態がよいものや、希少な番号が割り振られている場合などは、この限りではありません。
 
例えば、「福耳紙幣」。これは紙幣の四隅に余分な紙片がついている紙幣のことで、現代の高精度な技術ではまず起こらないエラーです。希少価値が高く、状態によっては高値で取引されることもあります。
 
続いて「エラープリント」。製造時の印刷ミスが起きたのに、除外されないまま流通した紙幣のことです。印刷の一部が欠ける、インクがにじむ、印刷が二重になるなどの状態がエラープリントとされます。
 
また、「AA券」「ZZ券」と呼ばれる旧一万円札も高額で取引されることがあります。
 
AA券は記番号の最初と最後が「A」で構成された紙幣、ZZ券は記番号の最初と最後が「Z」で構成された紙幣のことです。
 
もしも聖徳太子の旧紙幣を誰かから受け取ったら、上記を参考に「状態がよいか」「希少価値の高い状態か」を確認してみましょう。
 
希少価値のない聖徳太子の一万円札を自分で使うことに抵抗がある場合、日本銀行の本支店で現在発行されている一万円札との交換も可能です。
 

旧紙幣を受け取るのは「贈与」にあたるため税金に注意

今回紹介した聖徳太子の一万円札以外にも、さまざまな旧紙幣・旧硬貨があります。現在流通している紙幣や硬貨と同様に使えるものであれば、現行の紙幣や硬貨を受け取っているのと同じであり、贈与税や相続税の対象になるため注意が必要です。
 
例えば、受け取った一万円札の枚数が旧紙幣を含めて110枚(110万円)を超える場合は、贈与税の基礎控除の110万円を超えており、贈与税の申告と納税が必要です。
 

まとめ

聖徳太子の肖像画が描かれた一万円札は、現在流通している新紙幣と同様に店舗での支払いに利用できます。なかには「AA券」「ZZ券」など一万円を超える価値がつく希少な紙幣が混じっていることもあるため、誰かから聖徳太子の一万円札を受け取ったら、紙幣の状態を確認してみましょう。
 

出典

日本銀行 一万円券
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問