「LUUP」vs「タクシー」終電を逃した場合、安いのはどっち? 片道5kmの場合で“深夜の帰宅費用”を比較! LUUPは安くてもリスクがある?
中でもLUUP(ループ)は都市部で急速にシェアを広げている移動手段。スマホひとつで簡単に借りられることから、若い世代を中心に利用者が増えています。
では、どのようなシーンでLUUPを利用するのが得策なのでしょうか。今回は、東京で夜中に5km離れた自宅へ帰る場合を事例に、LUUPとタクシー、どちらが得策なのか、深夜の帰宅費用を比較しながら、コスパや注意点をわかりやすく解説していきます。
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目次
LUUPの料金は距離より時間がポイント
LUUPの料金体系は「初乗り+時間制」。初乗りは1回50円です。これに加えて、利用時間1分あたり20円(東京・大阪の場合)が加算されていきます。
つまり、距離よりも「どれくらい時間がかかるか」が料金に大きく影響します。時速15km程度で走ったとすると、5kmの移動にはおおよそ20分前後かかります。信号待ちなども加味して30分と仮定し、金額を計算すると、初乗り50円+(30分×20円)=650円となります。
深夜料金などはかからないため、使い方次第ではかなりリーズナブルに感じられます。ただし前述のとおり、信号待ちや一時停止でも利用時間は進むため、余裕をもった想定が必要です。
タクシーの深夜料金は「跳ね上がり」に注意
一方、タクシーの通常料金は「初乗り料金+(加算距離×加算料金)+時間距離併用運賃」で計算され、深夜料金(22時~翌朝5時)はここに20%が加算されます。
初乗り料金が500〜600円前後(東京23区は500円)で、以降は距離と時間に応じて加算されます。
例えば東京都心から5km先の自宅に深夜にタクシーで帰る場合、相場はおよそ2500円前後と見込まれます(道路状況により変動あり)。これを、LUUPを使って5km・30分移動した場合と比べると約4倍にあたります。
「コスパ」で見ればLUUPに軍配。ただし利用における注意点も
料金面ではLUUPの圧勝といってよさそうですが、注意点もあります。まずLUUPを利用するには、年齢確認書類を提出して16歳以上であることを証明し、アプリ内に表示される交通ルールテストに合格する必要があります。
また、走行できるエリアは自治体や区によって制限があるため、一部のエリア間を除き出発地点・到着地点と走行場所のすべてがエリア内でなければ利用できません。
さらに重要なのは「飲酒後の運転が禁止」されている点です。LUUPの電動キックボードは、道路交通法上は車両扱いのため飲酒運転は違法行為です。
たとえ自身で酔っていないと感じていても、飲酒後に「タクシー代わりにLUUPで帰る」のはNGであり、警察に摘発されれば罰則の対象になります。飲酒後の帰宅手段としては、絶対に選んではいけません。
また、ヘルメット着用は努力義務(法律上は義務ではない)とされているものの、夜道での安全性を考えると装備なしの運転はリスクを伴います。雨や風の日も含め、快適性の面ではタクシーに大きく劣るのも事実です。
価格か安全性&快適性か、自分に合った選択を
片道5kmの深夜帰宅費用は、LUUPなら約650円、タクシーなら約2500円かかります。金額だけを比べれば圧倒的にLUUPが安いですが、安全性や快適さを重視するならタクシーも十分な選択肢となるでしょう。
「安さを優先したい派」と「安全・快適重視派」では選択肢も変わってきます。大切なのは、帰り方の選択肢を把握したうえで、自分に合った夜の「帰宅戦略」をもっておくことです。
出典
株式会社Luup LUUP 公式サイト
一般社団法人 東京ハイヤー・タクシー協会 タクシー運賃料金表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
