飛行機のチケットが、決済直前で「7万→19万円」に値上げされ驚愕! 高騰の理由は“検索しすぎ”? これって詐欺にならないの? 対策もあわせ解説
検索や閲覧を繰り返すと値段が上がるという噂もあり、航空券の予約を控えている人の中には、不安を感じている人もいるのではないでしょうか。このような急激な値上がりは詐欺ではないのかと思う人もいるかもしれません。
当初提示されていた金額よりも航空券がどんどん値上がりすることがあるのはなぜなのでしょう。本記事では、航空券の価格変動の仕組みと、対策について解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
航空券が決済直前に高騰するのはなぜ?
航空券の価格は一律ではなく、繁忙期や混雑状況によって価格が変化します。これは「ダイナミックプライシング(動的価格設定)」と言われることもあり、航空会社でも残席数や需要状況に応じてリアルタイムで料金が変動するとホームページ上で記載されているのです。
例えば、人気の便や週末・連休のフライトは需要が高まるため、残席が少なくなると価格が急上昇します。また、サイトによっては検索履歴やクッキーをもとに需要を予測し、価格を調整することもあります。
このため、同じ便を何度も検索すると値段が上がったように見えることがあるのです。しかし、サイト上で価格が変動していても、変動する前に予約と決済を完了させていれば、その時点で確定した料金で搭乗することができます。
急激な価格の変更は詐欺じゃない?
航空券の料金が予約サイトで急激な値上がりをするのは、詐欺にはならないのでしょうか。消費者を誤認させるような表示は、特定商取引法や不当景品類及び不当表示防止法で禁止されています。
ただ、今回のケースについては、航空会社は「価格は変動する場合があります」とホームページ上で明示しており、需要に応じた価格変動は「不当表示」には該当しません。
そのため、航空券の販売価格がどんどん値上がりして仮に当初の3倍近い金額になったとしても、需要の増加によって価格が上がったのは、「航空会社が予告していた通り」ということになるため、詐欺にはあたらないのです。
価格急騰を避けるにはどうしたらいい?
航空券の価格は時間とともに変動していきます。特に人気の便や長期休みといった繁忙期は、残席が少なくなりやすく、値段も上がりやすくなります。そのため、乗りたい便がある場合は早めに決済を済ませてしまうことが最も確実な方法と言えるでしょう。
また、何度も航空券の価格を検索していると検索履歴やクッキーによって価格が変動することがあります。あまりにも高額になってしまった場合は、一度ブラウザを閉じて履歴を削除してから再検索するのがおすすめです。
さらに、航空券は販売元や代理店によっても価格が異なることがあります。比較サイトや複数の旅行予約サイトを確認して、最適な価格で予約しましょう。
早めに予約して価格変動を避けよう
航空券の決済直前に価格が急騰することがあるのは、繁忙期や混雑状況によって価格が変化するためです。これは、航空会社も明示している通り、需要と供給に合わせた正当な価格変動であり、詐欺ではなく、特定商取引法や景品表示法の法律上も問題ありません。
繁忙期などは残席が少なくなり、航空券の値段が上がることが予想されるので、日程が決まったら予約と決済を早めに完了させるようにしましょう。またブラウザの仕様により、検索を繰り返すと価格が上がる場合があるため、ブラウザの履歴リセットをしたり、複数サイトの比較をすることもおすすめです。
出典
日本航空株式会社 予測残席数と連動した運賃設定
e-Gov法令検索 特定商取引法
e-Gov法令検索 不当景品類及び不当表示防止法
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
