昨年「マイナンバーカード」を返納した母。マイナ保険証が欲しいとのことで「再発行したい」のですが、「無料」でもらえますよね?
では、一度返納した後にマイナンバーカードを再発行する場合、無料で取得できるのでしょうか。それとも手数料がかかるのでしょうか。
本記事では、2025年8月時点での制度や自治体の案内に基づき、分かりやすく解説します。
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目次
健康保険証の廃止で、資格確認書とマイナ保険証が基本に
従来の健康保険証は2024年12月2日で新規発行が終わり、今ある保険証も順次期限を迎えています。加入している制度によって最長の利用期限が異なる点に注意が必要です。
・被用者保険(協会けんぽ・健康保険組合など)
手元の保険証は有効期限まで使えますが、最長で2025年12月1日までです。その後はマイナ保険証に切り替わります。
・国民健康保険と後期高齢者医療制度
2025年7月31日以降、順次有効期限を迎えています。2025年8月以降は、マイナ保険証か資格確認書での受診が基本です。
さらに後期高齢者については、特例として2026年7月末まで「資格確認書」が申請不要・無償で交付される暫定措置があります。
保険証を持っていない人や、マイナ保険証をまだ登録していない人には、資格確認書が無償で交付されるため、受診できます。家族に高齢の方がいる場合は、自治体や保険者から届く案内を確認しておくと安心でしょう。
返納後の再発行は原則1000円:無料になる場面もある
一度返納したマイナンバーカードを作り直すときは、基本的に手数料がかかります。多くの自治体で「カード本体800円+電子証明書200円=1000円」と定められており、電子証明書を付けなければ800円で済む場合もあります。
千代田区のように特急発行の仕組みを設けている自治体もあり、地域によって制度の違いがある点には注意が必要です。神奈川県でも、返納後の再取得には1000円(電子証明書なしなら800円)がかかると明記されています。
ただし、すべてが有料になるわけではありません。例えば、カードの記載欄がいっぱいになった場合や、有効期限が切れたために更新する場合は、手数料がかからない自治体があります。費用の扱いは市区町村ごとの条例や運用に基づくため、自分の住んでいる地域の案内を確認しておくと安心です。
また、市によっては「最大1000円」と表記し、返納理由などによって金額が変わる場合もあります。自分のケースがどこに当てはまるのかを事前に調べておけば、窓口で慌てることなくスムーズに申請できるでしょう。
再発行の手続き方法と準備するもの
再発行の手続きは、市区町村の窓口で申し込みます。必要となるのは本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)と、手数料の1000円です。また、顔写真も必要ですが、窓口で無料撮影ができるところもあります。
申請から交付までは通常、1ヶ月程度かかります。すぐに使いたいと考えても、その日に交付されるわけではない点に注意が必要です。特に医療機関でマイナ保険証を早めに利用したい方は、余裕を持って手続きを始めると安心でしょう。
マイナンバーカード返納後、再発行は無料でもらえるのか?
一度返納してしまったマイナンバーカードを再度作り直す場合には多くのケースで1000円程度の手数料がかかります。無料となるのは災害など特別な事情があるときのみで、任意の返納後に再取得する場合は対象外です。
今後、健康保険証の代わりとしてマイナンバーカードを使う場面はますます増える見込みです。できるだけ早めに再発行手続きを行って、医療機関などで利用できるように準備しておくとよいでしょう。
出典
デジタル庁 よくある質問:マイナンバーカードの健康保険証利用について
神奈川県 自主的なマイナンバーカードの返納をお考えの方へ
千代田区 マイナンバーカードの再交付申請と再交付手数料
相模原市 マイナンバーカードの返納について
デジタル庁ニュース 8月以降順次切り替え!健康保険証の注意点は?(後期高齢者医療制度・国民健康保険の被保険者の方)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
