「家賃・物価は全国トップレベル」それでも人が“東京から離れない”ワケ… 一極集中のメリットとリスクも解説

配信日: 2025.08.29 更新日: 2025.09.26
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「家賃・物価は全国トップレベル」それでも人が“東京から離れない”ワケ… 一極集中のメリットとリスクも解説
東京は、家賃や物価が高いことで知られています。家賃については、同じワンルームでも福岡県と東京都では、相場が倍くらい違うこともあります。特に都心3区(千代田区、中央区、港区)や人気沿線では、高額な賃料設定が多く、単身者向け物件でも月10万円を超えるケースが珍しくありません。
 
一般的に東京の生活費はほかの都市より高いですが、それでもなお東京に人が集まり続けるのはなぜなのでしょうか?
 
本記事では、東京に人が集まっている現状をデータに基づき提示したうえで、東京一極集中の要因と居住するメリットを解説します。
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東京への人口の移動

東京都は過去数十年にわたり、人口流入を受け止め続けてきました。直近でもその流れは変わらず、2024年度においても、東京都への転入者は転出者を7万人以上も上回っています。
 
日本の人口が減り続けている中で、東京都の人口は増え続けており、東京一極集中が進んでいるのが見て取れます。
 

東京都在住者の収入と支出は?

まず収入ですが、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、全国と東京都の平均年収は次のとおりです。

●全国:約527万円
●東京都:約644万円

続いて支出ですが、2024年の総務省の家計調査によると、全国と東京都の平均的な1ヶ月の支出は次のとおりです。(二人以上の世帯)

●全国:約30万円
●東京都:約35万円

こうしたデータから見ても、東京都に住むと高賃金が期待できるものの、生活費が上がることも覚悟しなければならないといえます。
 

なぜ東京一極集中が起きるのか? 東京に住むメリットとは?

そもそも、なぜ東京に人も企業も集まるのでしょうか。住むメリットと合わせ、いくつかの理由を見ていきましょう。
 

1. 進学や就職を機に

東京には全国的に名の知れた大学や専門学校、美術・音楽系の教育機関が数多く集中しています。地方では学べない分野や、より高度な教育を求めて上京する若者は多く、そのまま卒業後も就職や人間関係のつながりを理由に東京に定着するケースも珍しくありません。
 

2. 経済・企業の集積

東京には多くの企業の本社、金融・メディア・文化産業が集まっており、首都機能としての重厚な経済基盤を形成しています。就職や転職の選択肢の幅が広く、キャリア形成を目的に移住する人も多いでしょう。
 
飲食や娯楽の選択肢も豊富で、多様なライフスタイルを実現できる環境が整っています。
 

3. インフラと交通網の充実

東京は世界屈指の交通網を誇り、都市内外に抜群のアクセスを備えています。鉄道だけでも数十路線、数百の駅が複雑に交差し、通勤・移動の利便性は全国一です。そのため、車を持たなくても日常生活や通勤・通学に支障はありません。
 
交通の利便性は、日々の時間効率や暮らしやすさに直結するでしょう。
 

まとめ

東京は家賃や生活費が高く、同じワンルームでも地方の倍近い家賃がかかる場合があります。それでも人口流入が続き、2024年度も転入超過は7万人以上と一極集中は進行中です。
 
東京都に住むと、高収入だが生活コストも高い傾向にあります。それでも人が集まるのは、全国屈指の大学や専門学校による進学機会の多さ、多様な企業集積による豊富な就職・転職先、そして世界有数の交通網による利便性などが主な理由です。
 
高コストでも得られる価値が人を引きつけているといえるでしょう。
 

出典

東京都の統計 東京都住民基本台帳人口移動報告令和6年
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査
総務省 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2024年
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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