友人に「高速道路の出口を間違えて600円損した」と話したら、「説明すれば戻れるのにもったいない」と言われた! 降り過ごした場合“係員に言えば戻れる”って本当ですか?
こうした場合、「余計な料金がかかってしまう」と落ち込んでしまう人が多いでしょう。しかし、料金所で申し出れば、余計な通行料を支払わずに済む場合があるのです。
本記事では、高速道路で目的のインターチェンジを過ぎてしまった場合の正しい対処法を解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
高速道路で降り過ごした! やってはいけない危険行為と重い罰則
目的のインターチェンジを通り過ぎてしまったからといって、高速道路上でのUターンやバックは絶対してはいけません。
高速道路でのUターンやバックは重大事故に直結します。法律でも「本線車道横断等禁止違反」として禁止されており、違反すると3月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金が科される可能性があります。青キップで処理された場合の違反点数は2点、反則金は普通車で9000円です。
目的のインターチェンジを過ぎた場合は、落ち着いて走行を続け、次のインターチェンジへ向かいましょう。
料金所で事情を話せば費用負担なく戻れる場合も!
実は、目的のインターチェンジを通過してしまった場合でも、料金所で申し出れば本来の通行料金に修正してもらえる制度があります。方法は簡単で、次のインターチェンジで降りる際に「一般」または「ETC/一般」レーンへ進み、料金精算前に係員へ「○○インターチェンジで降りる予定だった」と伝えるだけです。
あとは、係員の指示に従い目的のインターチェンジに戻ると、通行料金は当初のルートのもので計算されます。
なお、ETCカードを使っている場合、レーンに進んだときにETCによる精算処理が行われてしまうことがあるため、事前に車載器から抜いておきましょう。
例えば、常磐自動車道の三郷インターチェンジから桜土浦インターチェンジまでの移動の際に、誤って通過してしまった場合を考えてみます。通常この区間の料金は1380円ですが、通り過ぎて次の土浦北インターチェンジまで行ってしまった場合、料金は210円高い1590円です。
さらに土浦北インターチェンジから桜土浦インターチェンジまで戻るのに370円かかります。結果的に1960円となり、予定より580円高くなるのです。しかし、この制度を使うことで580円の追加料金が不要となります。
ただし、全てのインターチェンジで利用できるわけではありません。
例えば、首都高速道路や東京外環自動車道は全線、スマートインターチェンジ、常磐道ならいわき小名浜インターチェンジなどが対象外です。対象外のインターチェンジは少なくないので、事前に確認しておくと良いでしょう。
目的のインターチェンジを過ぎても落ち着いた行動を
高速道路で目的のインターチェンジを通り過ぎても、あわててUターンやバックをしてはいけません。これは重大な危険行為であり、当然法令違反となります。安全に次のインターチェンジまで走行し、料金所で係員に申し出れば、本来の通行料金に修正してもらえる場合があるため、落ち着いて行動したいところです。
制度の存在を知っているかどうかで、出費や安全性に大きな差が生まれます。高速道路を利用する際は、安全第一を心がけながら、この制度を賢く活用しましょう。
出典
NEXCO東日本 高速道路で出口を通り過ぎてしまったら、行き先を間違えてしまったら
執筆者 : 浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
