祖父の家から大量の「聖徳太子の1万円札」が出てきました。銀行でそのまま両替するより、古銭買取業者で換金した方が高くつく可能性ってありますか?
実は、このお札は今でも法的に有効で、そのまま銀行で1万円として使えます。ただし、保存状態や番号によっては、古銭買取業者で額面を超える価格がつくこともあります。この記事では、銀行での取り扱いと古銭買取の違い、さらに高値がつく条件を解説します。
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目次
旧・聖徳太子1万円札は今も使える? 銀行での両替は可能?
聖徳太子が描かれた1万円札は、1958年に発行された「C号券」と呼ばれる紙幣です。1986年に流通が停止されましたが、現在でも日本銀行券として法的に有効です。
そのため、銀行に持って行けば「現行の1万円札」に交換できますし、口座に入金することも可能です。破れていたり、汚れていたりしても、一定の条件を満たせば交換の対象になります。
ただし、ATMでは使えず、窓口に行く必要があります。また、金融機関によっては本人確認書類を求められる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
古銭買取業者に出すとき、どんな紙幣がプレミア対象になる?
旧1万円札の多くは流通量が多く、基本的には額面と同じ「1万円」としての価値しかありません。しかし、次のような条件を満たす紙幣は、コレクター需要によって高値がつく可能性があります。
・珍しい番号(記番号)
すべて同じ数字の「ゾロ目」、連番の「123456」、または「1000001」のようなキリ番。未使用状態なら数万円以上になることもあります。
・エラー紙幣
印刷がずれていたり、欠けていたりする「製造ミス」のある紙幣。極めて珍しいため、額面の数十倍以上で取引される例もあります。
・未使用や束のまま(帯封付き)
100枚がまとめて発行当時のまま残っている場合は、保存状態の良さが評価され、100万円を超えるケースもあります。
つまり、「古いお札=必ず高い」わけではありませんが、保存状態や番号次第では額面を大きく上回る価値が出る可能性があるのです。
銀行で両替か古銭買取ならどちらを選ぶべき?
銀行で両替するメリットは、確実に額面通りに換金できる安心感です。どんな状態でも原則1万円として扱ってもらえるので、「早く現金化したい」人に向いています。
一方で、古銭買取業者に持ち込むメリットは、レアなお札ならプレミア価格がつく点です。ただし、業者によって査定額は大きく異なるため、複数社に見積もりを依頼することが欠かせません。
注意したいのは、保存状態を損なうこと。折り目を伸ばそうとアイロンをかけたり、汚れを落とそうとしたりすると、かえって価値を下げてしまいます。発見したときのまま、封筒やファイルに入れて保管し、査定に出すのがベストです。
まずは査定だけでも受けて、損しない売り方を選ぼう
祖父の家から見つかった聖徳太子の1万円札は、銀行に行けば必ず額面通りの価値があります。しかし、保存状態が良く、珍しい番号やエラー品であれば、古銭買取業者で思わぬ高値がつく可能性もあります。
そのためおすすめなのは、銀行に行く前に、まずは古銭買取業者で無料査定を受けることです。写真を送るだけの簡単査定もあるため、価値を確認してから両替するか売却するか判断すると、無駄なく得をする選択ができます。
旧札を手にしたときは、「ただの古いお札」と決めつけず、一度は査定に出してみることを強くおすすめします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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