いつも通ってる塾から「秋の特別講習代20万円を一括で納めてほしい」と依頼が!塾に年間100万円は払っているけど、これって普通?
そこで今回は、一般的に塾費用がどのくらいかかるのか、季節講習や特別講習がそれにどう影響するのかを、最新の調査結果をもとに探ってみました。そして、納得できる学習費の判断につながるような視点やヒントも合わせてご紹介します。
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目次
塾にかかる年間費用はどれくらいが普通?
まず、塾にかかる年間費用の相場を見てみましょう。文部科学省の「子供の学習費調査」によると、、公立に通う小学生の学習塾費の年間平均額は5万6167円、私立に通う小学生の場合は26万4241円とされています。
また、中学生になると公立だと23万343円、私立だと16万8058円、高校生(全日制)では公立だと14万7746円、私立だと11万2639円ということです。
上記の結果を見ると、塾の年間の費用が「100万円」、さらに特別講習に「20万円」という金額は比較的高いといえるでしょう。
しかし、大学受験を見据えた塾や予備校の利用を考えると費用はもっと高くなるでしょう。例えば、難関国公立大学を目指して塾に設けられている国公立大学受験コースを選択した場合、総額で約140万円かかることもあるようです。つまり、受験対策の強化に伴って請求額が跳ね上がるケースは珍しくないといえます。
秋の特別講習20万円、一括払いはどう判断すべき?
では、秋の特別講習として20万円を一括で請求されるのは普通なのでしょうか。塾の諸経費には通常の授業料だけでなく、季節講習や特別講座、教材費、模試代などが別途上乗せされることがあるでしょう。たとえば、一般的な季節講習は一回あたり数万円から、高額な場合には数十万円に達することもあるという報告があります。
もし年間の授業料に季節講習が含まれていないなら、追加で20万円を請求されることは、相場としては決して異例ではないケースもあるのです。特に大学受験対策や春夏冬など集中講座が重なる時期には、塾の負担・運営コストも当然上昇するため、こうした形になることも納得できる面はあるでしょう。
納得できるための判断ポイント、何を確認するべき?
まず重要なのは、請求された20万円が「何に対して」の費用なのか明確になるかどうかです。講座内容が具体的に示されているか、例えば講師の質、授業回数、教材・模試の有無などが説明されているかどうかは信頼性に直結するでしょう。納得が得られれば理解も深まりますが、内容が不透明であれば、漠然とした料金に感じてしまうのも自然な反応です。
また、支払い方法に関しても突き合わせて確認したいポイントです。一括払いで納めることで割引が適用になる塾もあれば、分割する方が負担が少ないという家庭もあるでしょう。家計のペースに応じた支払いプランを相談できるかどうかも、納得できる選択をするうえでの重要な要素です。
さらに、ほかの保護者の声や近隣の塾の状況と比較するのも有効です。相対的に高いのか、それとも同水準であるかを知ることで、安心材料にもなります。ただし、塾の形態や指導スタイル、受講科目など条件が違えば単純比較は難しいので、「家庭に合っているかどうか」という視点で判断するのがいいでしょう。
まとめ:特別講習20万円は「普通」か? それとも要相談?
結論として、年間で100万円という金額は、統計的に見るとやや高めの水準にあたることが分かりました。
文部科学省の調査では、小学生から高校生までの平均的な塾費用は年間5万円から30万円程度であり、三年間の合計でも100万円に収まるケースが多いことが見て取れます。そのため、すでに年間100万円を塾に支払っている場合は、相場よりも負担が大きいと考えられます。
とはいえ、受験対策が本格化する学年や難関校を目指すコースを選んでいる場合などでは、費用が大きく跳ね上がるのは珍しいことではないでしょう。追加の特別講習として20万円を請求されるのも、全くあり得ない水準ではないのです。ただし、その金額が具体的にどのような講座や教材に充てられるのかを明確に理解しておくことが重要といえます。
塾費用は「ただ高いから問題」というものではなく、「自分たちの家庭にとって妥当かどうか」という視点で判断するべき支出です。
内容に見合った投資だと感じられるなら価値ある選択ですし、もし疑問があるなら説明を求めたり、支払い方法について相談することも大切です。年間100万円という大きな出費だからこそ、納得のいく判断を積み重ねることが、子どもの将来にとって最良の投資につながるでしょう。
出典
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要(15ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
