友人が予約したホテルがなぜか取れていなかった!「行ったらホテルがなかった」ケースもあるって本当?その場で予約キャンセルしても返金はしてもらえないの?
ところが実際に、オンラインの宿泊予約サイトから予約した全国の旅行客に、そのようなトラブルが頻発しているということです。中には、行ってみたらホテル自体がなかった事例もあるようです。
そこでこの記事では、予約したホテルが取れていなかった、ホテルがなかった場合、その場でキャンセルすれば返金してもらえるのか解説します。
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目次
どのようなトラブルが起きている?
近年次のようなオンライン旅行予約に関する相談が急増しており、独立行政法人 国民生活センターの統計によると2022年には4488件と前年の約2倍を記録しているということです。
・予約サイト経由でホテルを予約していたのにホテルで「予約が入っていない」と言われた
・予約サイトからの予約時にエラーが出たため再度予約したものの、二重予約になっている
・予約サイトで選んだ部屋タイプや食事内容と、実際に提供されたサービスが違う
・到着すると、ホテルが休業・廃業していた
ホテルの予約トラブルが起きている原因とは?
ホテルの予約トラブルは、予約サイトとホテルとの情報連携システムの不具合や在庫管理ミス、休業・廃業情報の未更新によって発生しています。また、複数の予約サイトとホテルを仲介する「第三者サプライヤー」が存在する場合、在庫更新が遅れることで、実際は満室にもかかわらず複数サイトから予約が入り、ダブルブッキングが起きています。
ホテル予約トラブル、当日キャンセルで返金してもらえる?
予約サイト経由でホテル予約をした場合、宿泊先の都合によって予約が無効になるようなトラブル時であっても、返金するかどうかは契約内容にのっとって決定される可能性が高いようです。
予約時に「宿泊条件」や「キャンセルポリシー」に同意している限り、「キャンセル料100%」のプランだった場合にはどのような都合があっても当日キャンセルで返金してもらうのは難しいでしょう。
これは日本の法律である消費者契約法や民法「契約自由の原則」に基づいて、消費者が契約条件を承諾しているからです。ただし、契約条項自体が消費者にあまりに不利で不当だと認められれば、消費者契約法第10条によって無効になるケースもあります。
海外の旅行サイトとなると現地の法基準を契約条件にしており、日本の法律を前提に返金を求めるのが難しいケースが大部分です。
返金されやすいケース・されにくいケース
返金されるかどうかは、予約時の契約内容と法律によって決まります。
返金されやすいケース
ホテルの廃業やシステム不具合など、ホテル側に明らかな過失のある場合や、予約サイトに返金不可の特約がない場合、国内ホテルで日本の法律が適用される契約などは、返金されやすいケースです。
返金されにくいケース
予約時にキャンセル料100%や返金不可が明記されていた場合や、現地法基準の海外の予約サイトからの予約は、返金は極めて難しいかもしれません。これは契約自由の原則により、消費者が事前に同意した契約内容が優先されるためです。
トラブルを防ぐためにできることとは?
契約条件を事前に確認し予約記録は保存、海外の予約サイトはとくに慎重に利用し、トラブル時の相談窓口を把握しておけば、トラブル防止に有効です。
契約内容を事前によく確認する
ウェブ上での予約の場合、キャンセルについての規定や返金の条件などをよく確認した上で契約する必要があります。
予約内容を保管しておく
予約完了メールや予約完了画面のスクリーンショットを保管しておき、トラブル時の証拠にしましょう。
海外の予約サイトは要注意
事業者の所在国や旅行業法の登録状況を確認し、海外の予約サイトはとくに留意しましょう。
相談窓口を活用する
トラブル時には、消費生活センターや国民生活センターに相談しましょう。海外の事業者とのトラブルなら、越境消費者センターに相談できます。
予約前に確認! ホテルトラブルを防ぐ予約ルールと注意点
「行ったらホテルがなかった」など、予約サイトを使ってのホテル予約のトラブルが急増しています。事前にキャンセル規定や予約内容をよく確認した上で予約し、予約記録は旅が終わるまで保管しておきましょう。海外サイト利用時はとくに注意し、困ったときには公的窓口を利用するのがおすすめです。
出典
独立行政法人国民生活センター 発表情報 インターネットで予約したホテルや航空券のトラブル-キャンセル条件など、契約内容は自分自身でよく確認!-
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
