ママ友に「私立中受験をするなら世帯年収1000万円は必須」と言われました。今40代で世帯年収800万円だったら受験は無理でしょうか?
特に40代は住宅ローンや老後資金など、教育費以外にも大きな支出があるため、なおさら悩みやすい時期といえるでしょう。確かに中学受験には一定の費用がかかりますが、必ずしも年収1000万円がなければ不可能というわけではないようです。
今回は、学費や受験費用の相場を踏まえつつ、年収800万円の家庭でも実現できる工夫について考えていきます。
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目次
私立中学受験に「世帯年収1000万円は必須」と言われる理由
私立中学の学費は公立と比べると高額で、塾代も含めると大きな負担になることから、「年収1000万円は必要」と言われることがあり、とくに首都圏では受験熱が高く、塾に通わせる費用が年間100万円以上になることも珍しくないようです。
また、中学入学後も学費・制服代・部活動費などの出費が続くため、世帯年収が高くなければ家計が回らないのではないか、と感じる家庭が多いのです。こうした事情から「1000万円」という数字が一つの目安として語られやすいのでしょう。
実際の学費や受験費用の相場はどのくらい?
文部科学省が公表しているデータによると、私立中学にかかる費用は以下のようなイメージです。
入学金や施設費を含めた初年度の学習費総額は186万9839円でした。2学年、3学年でも、授業料・教材費・その他諸費用を合わせると毎年約128万円~152万円かかるようです。3年間で合計すると470万円程度が目安となります。
さらに受験に向けた塾代も見逃せないでしょう。大手塾に通った場合、小学5年〜6年の2年間で200〜300万円程度かかることもあります。つまり、中学受験を考える場合、小学校高学年から中学卒業までで700万円前後の出費になるケースが多いのです。
年収800万円でも受験を目指せる工夫と考え方
世帯年収800万円の場合でも、工夫次第で私立中学受験は十分可能です。まず大切なのは「教育費にどれくらい回せるか」を家計全体で見直すことです。住宅ローンや車の維持費、レジャー費など、見直しできる部分を少し調整するだけでも教育費の余裕は生まれるでしょう。
また、私立中学の中には授業料の一部を補助する奨学金制度や特待生制度を設けている学校もあるようです。成績優秀者に対して学費の免除や減額があるケースもあるため、受験先を選ぶ段階で調べておくと安心です。
さらに、受験にかける塾代も幅があります。大手塾に通うと費用が高額になりがちですが、地域密着型の中小塾やオンライン学習を併用することで費用を抑えることができるかもしれません。子どもの学習スタイルに合わせて無駄のない投資をすることがポイントといえます。
つまり、世帯年収800万円でも「他の支出を見直す」「学校や制度を工夫して選ぶ」「塾費用を調整する」といった方法をとれば、現実的に受験を目指すことも可能になるかもしれません。
まとめ:家計を見直せば、無理なく中学受験を目指すことも
「私立中学を受験するなら年収1000万円は必須」という言葉は、あくまで一つの目安にすぎません。実際には、年収800万円の家庭でも工夫をすれば私立中学に通わせられる可能性はあるでしょう。大切なのは「子どもにどのくらい教育費を投じられるのか」を冷静に見極めることです。
支出の優先順位を整理し、必要に応じて塾選びや学校選びを工夫すれば、年収1000万円に届かなくても中学受験の道は開けるでしょう。夫婦で家計や将来設計について話し合いながら、無理のない範囲で子どもの進路をサポートしていきましょう。
出典
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要(5ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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